今年から大阪杯がG1に昇格したので、今までのデータを適用してよいのかどうか分からないが、ひとまずは昨年までの傾向を前提に話を進めたい。天皇賞・春には日経賞、阪神大賞典、大阪杯という3つのステップレースがあるが、好走馬のほとんど(というか、出走馬のかなりの割合)が、この3レースを経由している。

 次に買ってもよいのは京都記念組か前年G1からの休み明け馬で、他の変則ローテ組は分が悪い。今年で言うとダイヤモンドSを勝ってきた△アルバートはかなり好素質のステイヤーだと思うのだが、阪神大賞典に出てきてくれないと、評価が難しい。ダイヤモンドS→天皇賞・春はフォゲッタブル(10年)や、ちょっと古いがエアダブリン(95年)のように1番人気を裏切ったケースもあり、扱いづらい。

 主要3レースから来た馬を検討することになるが、これまで、本番との距離差が最も大きい大阪杯が、本番に一番結びついてきた。日経賞は関東馬の比率が高いので、そもそもレースのレベルが高くないという可能性はあるし、阪神大賞典は他に番組の選択肢がないので、大敗組も天皇賞・春に出走してきてしまうという事情はある。

 ただ、それを差し引いて、たとえば「天皇賞・春で単勝20倍未満だった馬限定の前走レース別成績」といったデータを採っても、大阪杯組が上回る。しかも大阪杯は今年からG1になり、メンバーのレベルは強化されたはず。そこを勝った◎キタサンブラックは、やはり有力だ。

 ○サトノダイヤモンドのほうが人気にはなりそうだが、両馬の間には脚質の違いがある。◎は前から、○は外からに当然なるわけで、枠順次第で有利不利の差は拡大する。昨年の天皇賞・春は内枠先行馬にしか勝機がなく、後ろから外を回る差しタイプはノーチャンスだった。逆に、先行タイプの馬が内枠を引けば、どんな馬にも一定のチャンスが生まれてくる。

 前走で株を下げたはずの★ゴールドアクターにもシルシを残した。△アドマイヤデウスも内枠なら面白い。

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