先週のG1日本ダービーは、藪中が△印を打ったレイデオロが1着、▲スワーヴリチャードが2着、○アドミラブルが3着。3連単の配当は1万1870円だった。今週のG1安田記念(東京競馬場 芝1600m)、藪中泰人の狙い目は――!?

 今年こそ、サトノアラジンの差し切りだ。昨年のマイルG1は春、秋ともに前哨戦を制しながら、4、5着に敗れた。2戦とも0秒2、0秒3の小差だが、不利を受けやすい追い込み脚質。直線でスムーズに馬群をさばけなかったことが響いていた。敗因はもう一つ、前哨戦で走りすぎた反動だ。最速上がりで差し切りながら、1秒以上も遅かった本番の上がりタイムに、それが表れている。

 今年は仕上げパターンを変えてきた。前哨戦は余裕を持たせた仕上げ。本番重視のG1仕様だ。折からの雨と、スローペースで今年の京王杯SCは9着まで着順を下げたが、これは想定内。本番へ向けて立ち上がりは早かった。レース8日後に坂路で15-15。初時計が15日後だった昨年より、これは1週間も早い。緩みがあった馬体も見事に引き締まり、かなりの上積みが見込める状態だ。破壊力ある末脚は今年こそ、本番で発揮する。

 ○はエアスピネル。マイル路線に転向した今年は1、3、2着。勝ち切るには切れ味がもっと欲しいが、ただし主戦騎手の武豊が、その3戦でベストなレースを模索する騎乗をしている点に注意がいる。本番はおそらく、少し早めの仕掛けになると想像するが、春の最大目標とした安田記念へ中間は攻めも強化。この点にも好感を持つ。

 決め手あるアンビシャスが▲。2000メートルの大阪杯勝ちがあるが、本質はマイラー。横山典に乗り替わるのも魅力だ。2週前時点で1週2本の坂路調教を3週も続けており、仕上げの良さも目立っている。

 ★はマイラーズCで復活Vを飾ったイスラボニータ。完璧な仕上げだった分、上積みは少ないが、マイル戦での走りは安定している。コンテントメント、ビューティーオンリーの香港コンビの押さえも必要だが、マイル重賞勝ちがあるステファノス、前哨戦の京王杯SCを制したレッドファルクスにも△を打ちたい。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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