先週のG1安田記念は、薮中が本命◎を打ったサトノアラジンが勝利! 同馬は7番人気(3連単の配当28万3000円)だったが、見事な予想を披露してくれた。今週のメインレースはG3マーメイドステークス(6月11日 阪神競馬場 芝2000m)、G3エプソムカップ(6月11日 東京競馬場 芝1800m)。もう一丁、お願いします!!

 波乱重賞として知られるマーメイドSが今週の阪神メイン。2000メートルで争われる牝馬限定のハンデ戦だ。前10年を振り返ると、荒れっぷりがよく分かる。馬単万馬券は6回もあり、3連単はすべて万馬券。このうち10万超えの配当が7回もある。08年には193万馬券も飛び出した。

 波乱の原因になっているのはG1ヴィクトリアマイル組の不振だ。[0・2・4・22]と、この組からの勝ち馬は0。ハンデ頭も[1・1・2・9](複数出走あり)とわずか2連対だ。1番人気は(8)(5)(4)(4)(7)(1)(3)(1)(2)(4)着で3連対。ここ5年で巻き返しムードに転じつつあるが……。

 活躍が目立つのはハンデ53キロの軽量馬だ。[7・2・4・22]と実に7頭の勝ち馬を出し、10年、15年には1~3着を独占した。今年も十分注意がいるだろう。

 今年のメンバーで軸馬として期待できるのはトーセンビクトリーだ。54キロで3月の中山牝馬Sを制したが、4月の阪神牝馬Sは同じ54キロで6着と崩れた。連続好走が少なく、ムラ馬の印象を与えるが、実は好走パターンははっきりしている。レースを詰めて使うと崩れるが、間隔を開けると力を出し切るのだ。4歳以降はこのパターンを繰り返している。5か月ぶりで準オープン特別を勝ったあと17、7着と崩れたのが昨春。秋も4か月ぶりの準オープン特別を勝ったあと続くオープン特別は8着。今春も前記したように重賞2戦が1→6着だ。

 今回は前走から2か月のレース間隔があり、フレッシュさを感じさせる馬体。調整も頗る順調で、2週前追い切りでは坂路52秒6の速い時計をマークした。母は5歳秋にエリザベス女王杯を制したトゥザヴィクトリー。奥手タイプで、今後は牝馬G1でも期待が持てる血筋である。

 相手には3年連続で勝ち馬を送り出しているパールS(準オープン)組を今年も狙いたい。昨年は1着馬のリラヴァティが連勝を飾ったが、3年前は2着、2年前は4着からの変わり身。着順を問わずに狙えるのが前開催に行われたパールS組だ。今年の候補は4着のバンゴール。

 同じ日曜日、東京ではエプソムCが行われる。アストラエンブレムなど関東馬が優勢の組合せだが、関西馬期待はヒストリカルだ。前走は最速上がりの32秒7をマーク。末脚は健在。叩いた効果も期待できる。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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