サマースプリントシリーズ第2弾のCBC賞が開幕中京のメインだ。第1弾の函館スプリントSはジューヌエコールがレコード勝ち。昨年に続いて3歳牝馬が制した。施行時期が5年前から6月になり、古馬より4キロも軽い斤量で走れることが3歳馬にプラスしているが、CBC賞も3歳馬には十分な警戒がいる。コース改修後の5年間でまだ連絡みはないが、今年の2頭は穴の要素を持っている。

 まずアリンナは先行力が武器。ブリンカーを装着したデビュー2戦目からは一度もハナを譲っておらず、前走の葵賞で3勝目をあげた。7F戦は少し距離が長いが、6Fだと2戦2勝。二の脚が速く、小柄な馬体の割には道悪にも対応が利く。2か月近くレースを開けて、ここ目標に乗り込みも十分だから軽快な逃げ脚、粘り込みが怖くなる。

 メイソンジュニアも力をつけてきた3歳馬だ。前2走は重賞に挑戦して7FのファルコンS3着、マイルのニュージーランドSで2着。全勝ち星の2勝は6Fで、距離短縮は歓迎。好位から、ひと脚が使えるタイプで、アリンナともども3歳馬ゆえハンデにも恵まれる。ヒモ穴でぜひ押さえておきたい。

 連軸は実績で勝るメラグラーナだ。今年3月のオーシャンSで初重賞勝ち。南半球産で8月の遅生まれ。5歳牝馬の本格化はこれからだ。ここを目標に仕上がりも順調だ。2週前追い切りの6月14日には坂路で52秒6の好時計をマーク。あと2本追えば、きっちり仕上がるタイプだ。中京コースでは昨年の7月に上がり最速の33秒1で差し切っている。コース相性も悪くない。問題は梅雨の時期で馬場が悪化したとき。昨秋の京阪杯14着、今年の高松宮記念10着が重い馬場で切れ味をそがれた。

 仮に道悪なら軸馬をティーハーフに切り替える必要があるか。一時スランプ気味だったが、今季は(4)(4)(5)(3)着と上り調子。すでに函館SSで重賞勝ちのタイトルがあり、今年の高松宮記念の4着馬だ。ここで復活Vの可能性も十分だ。

 今週は開幕福島でも重賞が組まれている。ラジオNIKKEI賞は3歳馬限定のG3。ここもハンデ戦で行われるが、関西期待はクリアザトラックだ。全兄に重賞勝ち馬2頭がいる良血馬で5戦して3勝。前走は初の古馬相手に最速上がりで差し切った。課題だった折り合い面がよくなった証拠で、小回り福島の千八なら流れも向き、より瞬発力が生きる。兄に続く重賞勝ちのチャンスだ。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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