皇室の疑問に迫る! 意外に知らない「天皇家」

 最近、皇室関連のニュースが多いが、よく分からない。そんな諸兄に、実は親しみやすい「開かれた皇室」のすべてを公開!

 天皇陛下の退位、眞子内親王(25)の婚約、そして佳子内親王(22)のすさまじい人気。最近、皇室に関するニュースがさまざまに流れ、話題にのぼることも多いが、「正直、よく分からないことばかりですよね(苦笑)」(60代男性)

 こんな声が多数聞こえてくるのも、ふだんは接点のない世界のことだから。そこで今回は、何かと気になる天皇家を、分かりやすく解説しよう!

 目下、皇室にとって最大のトピックは、今年の12月23日で満83歳になられる天皇陛下の生前退位。来年夏に公表とされていた天皇退位・改元の期日が、この9月にも前倒し公表される見通しとなった。「昨年8月8日に公表した、退位の意向をにじませた天皇陛下のお言葉から始まった生前退位への動きは、ここにきて加速しています。お言葉の公表から1年がたつ今月8日にも、陛下は、皇太子様、秋篠宮様と三者会談を実施。新たな皇室像についても話し合ったようです」(全国紙記者)

 実は3人は毎月のように顔を合わせており、陛下を中心に「開かれた皇室」についても意思統一を図っているとされている。事実、天皇陛下には市民にとって親しみやすいエピソードがいくつもあるのだ。

 たとえば今年、桜の季節には、天皇皇后両陛下はお忍びで皇居を出て、皇居周辺で咲き誇る満開の桜を楽しんだという。「市民ランナーたちのランニングコースになっている場所です。短い時間でしたが、両陛下のお姿を見た通行人は、相当驚いていたそうです」(前同)

 昨年3月には、学習院初等科の同窓会にも出席し、旧友たちと水入らずの時間を過ごしたという。そんな陛下は、皇太子だった学習院高校時代には“脱走伝説”を残している。

 それは昭和27年のこと。ご学友に「銀座に行きたい」と言うや、警備の目をかいくぐり、“銀ブラ”を楽しんだというのだ。そして、洋菓子の老舗『コロンバン』でアップルパイと紅茶を楽しんだという。もちろん、この“脱走”が知れるや銀座に緊急警備が敷かれた。“銀ブラ事件”と呼ばれる出来事である。

 天皇陛下の楽しみの一つが、車の運転。愛車は1991年式のホンダ「インテグラ」で、色はグレー。昨年1月には免許の更新に伴う高齢者講習も受けた。「ハンドルを握るのは主に週末で、皇后様を助手席に乗せてテニスコートなどに向かわれます」(同)

 では、そんな天皇の退位と、新天皇の即位はどのように行われるのか。現行法では生前退位は認められていないため、特例法を成立させて、実現することとなっている。直近の事例となると、約200年前にさかのぼらなければならない歴史的出来事なのだ。

 元宮内庁職員で『いま知っておきたい天皇と皇室』(河出書房新社)の著書がある皇室ジャーナリストの山下晋司氏は、こう言う。「天皇の生前退位は、明治以降の近代皇室では前例がないため、予測しづらいところがありますが、なんらかの形で退位の儀式は行われるでしょう」

 昭和天皇が崩御した際には、「三種の神器」のうち、「剣」と「璽」(勾玉)などを受け継ぐ「剣璽等承継の儀」をもって、今上陛下の即位とされていた。『知られざる皇室』(河出書房新社)などの著者で皇室ジャーナリストの久能靖氏は、「ところが、今回は特例法により、政令で定められた日の午前0時をもって皇太子殿下が新天皇として即位されます。そこが、これまでと大きく違います」

 先に述べた三種の神器は歴代の天皇に継承されてきた非常に大切なもの。もちろん、庶民が欲した〈白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫〉ではなく、日本神話で天照や大神が授けたとされる〈八咫鏡(やたのかがみ)・草薙剣(くさなぎのつるぎ)・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)〉だ。実はこのうち、鏡だけが宮中三殿の賢所に安置され、剣と勾玉は天皇のお住まいである御所の「剣璽の間」に安置されている。

「両陛下が伊勢神宮の式年遷宮で2014年に参拝された際、侍従が黒い箱の中に入った剣璽を携えて随行しましたが、鏡はご動座されませんでした。鏡は三種の神器でも別格なんです」(前同)

 神器のうち八咫鏡の実物は三重県・伊勢神宮の内宮に、草薙剣の実物は愛知県・熱田神宮にあり、皇居の物はレプリカとされるが、「複製品ではありません。鏡には天照大神の魂が宿っていますから、単なるものではなく『形代』という言い方が正しいんです」(前出の山下氏)

 これほど重要な扱いとなっている三種の神器は、天皇ですら実際に、その目で見ることが許されていないという。そのため、大きさや形も分かっていない。

 さて、退位後に上皇になる天皇陛下だが、御所を皇太子殿下ご一家に譲り、どこに住むことになるのか。「ご退位後、皇居内の御所を出られて、まずは赤坂東邸(赤坂御用地内)に移られるのではないでしょうか。そして、新天皇ご一家が御所に移られた後、もともとお住まいだった東宮御所(現在の皇太子殿下の住居)に移られるのではないでしょうか」(前同)

 天皇退位後、秋篠宮の敬称が「皇嗣殿下(こうしでんか)」となり、皇嗣殿下は事実上、皇太子として扱われるのだが、そこで問題が生じる。皇室の予算には「内廷費」と「皇族費」があり、内廷費は、天皇、皇后や皇太子一家(独立した宮家を持たない内廷皇族)のための生活費。現在、内廷費には年間3億2400万円が充てられており、譲位後の天皇、皇后両陛下の生活費も、ここから出される見通しだ。

 しかし、皇太子でない皇嗣殿下は内廷費の対象外となる。とはいえ、今後は実質的に皇太子としての公務をこなさねばならず、秋篠宮殿下の皇族費3050万円だけで賄うには限度がある。そのため、「秋篠宮殿下への皇族費が3倍に増額されることになりました」(同)

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