京成杯AHは全体を見渡すと、大きく荒れているレースというわけではないのだが、1番人気馬の成績は過去10年で[1・0・1・8]とよろしくない。ハンデ戦ということもあるが、もともと古馬のG3は勝ったり負けたりの関係でもあり、過剰人気の馬が走っていないようにも思える。

前走G3で5着以内の馬は3連複の軸には良い

 ただ、だからといって無茶な穴を狙えばよいというわけではない。過去10年の前走G3組を見ると、前走で5着以内していた馬は[2・2・6・19]。複勝率は34.5%で3頭に1頭以上が馬券に絡んでいるし、複回収率は93%で平均的な水準よりも高い。勝ちきれていないのは事実だが、3連複の軸としては良さそうだ。

 一方、「勝ってこないと始まらない」というのが前走オープン特別組。過去10年で4頭が馬券に絡んでいるのだが、うち3頭(3頭とも1着)は前走オープン特別勝ち。ハンデの面で不利になっても、勢いをつけてきたほうが良い。今回は想定馬に該当馬がいないので印に反映していないが、直前で出走を決める馬がいた場合は注意したい。

前走G1組は複勝率が4割超え!

 休み明けが前提となる前走G1組は[2・3・2・9]。複勝率は43.8%、複回収率は124%でいずれもG3の掲示板組を上回る。この原稿を書いている時点でコンディションが分からないのが難だが、当該週になったら調教を吟味して買ってみたい。

安田記念以来の出走、ブラックスピネルが◎

 ◎はそのG1組、一定以上のレベルで出てくることを期待してブラックスピネル。安田記念は10番人気18着とまったく良いところがなかったが、過去10年の前走G1組は前走10着以下が[1・2・1・4]、前走10番人気以下が[1・3・0・6]で大きな問題にはならない。マイラーズカップ(僅差4着)でのパフォーマンスを考えると、このメンバー構成なら勝ち負けが期待できる。

 前走重賞掲示板組は、敢えてマルターズアポジーを△までとしておく。さすがに再度の単騎逃げはないと見ての印だ。今回は、関屋記念3着の○ダノンリバティ、中京記念2着の▲グランシルクにより重い印を打っておく。○は最近左回りを使われることが多いが、阪神で六甲Sを勝っており問題なし。▲は差し馬のわりに安定味があり、今回も馬券圏内に届いてきそうだ

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