2017年、小倉競馬の掉尾を飾るG3「小倉2歳ステークス」(芝1200メートル)を、会心の勝利で飾ることができました。7月8日にデビューしたパートナーのアサクサゲンキは、このレースが4走目。

――2歳馬に、このローテンションは厳しい……。一部に、そんな声もあったようですが、レースを走るたびに経験を積み、それを吸収できるアサクサゲンキは、文句なく、小倉2歳馬のチャンピオンです。これまで、小倉大賞典、小倉記念、北九州記念を制している調教師の音無秀孝先生は、これで小倉の平地重賞をコンプリート。聞くところによると、史上4人目の快挙だそうです。

――音無先生、おめでとうございます! 勲章を手にしたアサクサゲンキは、いい意味で、まだまだ、やんちゃなところがあって。それはそのまま、伸びしろがあるということなので、これからが楽しみな一頭です。

■小倉ターフ賞を受賞、秋競馬でもさらに上を目指す

 狙っていた小倉リーディングの座は、幸英明騎手に1勝及ばす2位……といっても、2着も彼のほうが多いので、実質には2勝差ですが(苦笑)。しかし、今年は、小倉の初日から乗る機会をいただき、ダイアナヘイローで北九州記念を制覇したことが認められ、95年、07年に続き、九州競馬記者クラブから、3度目となる小倉ターフ賞をいただくなど、充実した夏になりました。この流れを秋以降につなげるためにも、さらに上を目指したいと思います。

 さぁ、そして、おあつらえ向きに、今週末、9月16日、17日、18日は3日連続の競馬ウィークです。一気に加速したい僕の騎乗馬は――まず、16日に、アサクサゲンキと同じ音無厩舎の2歳牡馬、ミッキーマインドとコンビを組み、「野路菊ステークス」(芝1800メートル)に挑戦。

■G1桜花賞2着、オークス5着のリスグラシューとローズSへ!

 17日は、春の牝馬クラシックにあと一歩届かなかったリスグラシューとともに、G2「ローズステークス」(芝1800メートル)に挑みます。桜花賞2着、オークス5着の実力馬が、この夏、どれだけ成長したのか。この秋の最大目標、G1「秋華賞」に向けて、確かな手応えを感じられるレースにできるのか!? シヨノロマン(88年)、シャダイカグラ(89年)、ファレノプシス(98年)、アドマイヤグルーヴ(03年)、エアメサイア(05年)、アドマイヤキッス(06年)に続く7度目の戴冠は、そのまま、秋華賞へと続く、ヴィクトリーロードになるはずです。

■来年のクラシックに向け、新馬戦で激走

 そして、もう一頭、敬老の日の18日は、父DistortedHumor、母ヘヴンリーロマンスの松永幹厩舎期待の一番星、イグレットのデビュー戦で手綱を取る予定です。ゲートが開いた瞬間、どこにすっ飛んでいくか分からない2歳馬にレースを教えながら1着を目指す――それも、できる限り、余裕のある勝ち方で。この時期の2歳戦は、ジョッキーに課せられる役割が多いのですが、それもこれも、すべて来年のクラシックを見据えてのことですから、やり甲斐も2倍、3倍です。

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