今年はチャンス。ダンスディレクターが差し切る。昨秋は休み明けのセントウルSで7着のあと、本番スプリンターズSで15着と大敗。7か月半のブランクが影響したのか、その後は4着2回と動けなかった。復活Vは年明けのシルクロードSまで持ち越された。今年の秋も同じ休養期間でセントウルSへ。結果は展開利がない中、0秒2差の3着。昨年とは着順も内容も大きく違った。昨年との差は仕上がりだ。「温泉で、のんびりさせた昨年とは休ませ方が違うからね」と管理する笹田師は話し、体もスッキリと見せ、闘志満々。中身も伴っていたのだろう。セントウルSは前後半の3Fラップが33秒8-33秒7のイーブン。前半が、もう少し流れるペースなら差し切りまであった。

 また、ゲートが改善し、ここ4走は出遅れがなくなった。レース運びにおいて、これは大きい。後方一気ではなく、中団から差せるのだ。前走で減っていた馬体も中間は回復基調。もちろんG1でも能力は足りる。今年のシルクロードSで差し切った相手は、直後に高松宮記念を制したセイウンコウセイ。それも57.5キロのトップハンデでの勝利だった。

■人気馬ビッグアーサーの取捨は!?

 ビッグアーサーの取捨が厄介。セントウルSを目指して調教が進んでいたが、同レース10日前に左前の爪を傷めて回避した。2週前追い切りでは、坂路53秒4の平凡な時計だった。レースまで、あと2本追えるが、どんな変化が出せるのか。大型馬のわりに仕上げが早いタイプだから、現時点は▲の評価とする。

■○はG1安田記念3着のレッドファルクス

 ○は昨年の勝ち馬、レッドファルクス。今春は京王杯を制して、マイルの安田記念でも3着。底力は相当なもの。ここ1本に目標を定めて乗り込みも進んでいる。★はメラグラーナ。春は雨に泣かされたが、舞台は3戦3勝の中山だ。あと、△はレッツゴードンキ、セイウンコウセイ、ラインミーティア。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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