あおり運転にはこう対処! 交通トラブル「サバイバル術」の画像
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 10月31日、横浜地方検察庁は、福岡県在住の石橋和歩被告(25)を危険運転致死傷罪などで起訴した。今年6月に東名高速道路で、静岡県の夫婦が運転する自家用車の進路を妨害し、追い越し車線で無理やり停車させたところに、後続の大型トラックが追突。夫婦が死亡した。石橋容疑者は、直前のパーキングエリアで注意されたことを逆恨みして、約1.4キロ追いかけたという。

■危険運転の事故が頻発

 しかも、このニュースが世間を騒がせていた真っ最中の10月16日、愛知県弥富市内の国道で、またしても追い越し車線での強制停車事故が発生。「危険運転は、もはや日常茶飯事。ネットの動画サイトで〈危険運転〉と検索すれば、進路妨害や幅寄せ、あおり運転などの動画が、今年の分だけでも数百はヒットします」(全国紙記者)

■ドライブレコーダー設置などで防止

 野蛮な運転をするのは、野蛮な人間。彼らから命を守るにはどうすべきか。交通ジャーナリストが語る。「運転時に周囲を撮影・録画できる“ドライブレコーダー”の設置をオススメします。トラブルの際に証拠になるだけでなく、車体に“ドライブレコーダー録画中”と書いてあるシールを貼ることで、“撮られている”という意識が増し、危険行為を抑止する効果が期待できます」

●シニア世代はシルバーマークに注意

 また、シニア世代ならではの注意点もあると話す。「俗にシルバーマークと呼ばれる高齢運転者標識を貼った車体に追い越されると、イライラする運転手が多いようです。この標識を貼るのは義務なので、追い越される車から見えないように車体の“右側”に貼ることがリスク軽減になると思います」(前同)

■迷惑ドライバーのストレスで事故を誘発

 では、実際に危険運転にさらされたら?「仮に停車を強制させられたら、追い越し車線ではなく、路肩に停まること。そして、ドアや窓を開けない状態で、車内から警察を呼んでください」(同)

 また、危険運転にさらされるとストレスで、自分の運転が不安定になり、自らが事故を誘因しかねない状況に陥るという。岐阜県各務原市の那加自動車学校の足達充教習指導員も、「心理的に圧迫された状況では、通常とは違った運転になる」と話す。同校では2種免許限定で、あえて“先急ぎ”の危険を指導員が作り出す指導も行っている。焦りながら運転することで、自分が速度を超過したり、危険を見逃したりする可能性を、ドライバーに知らしめるためだ。「同じ圧迫状況でも、不安定になる人や、イライラする人など、人によって変化は違います。自分の性格や運転の癖を普段から知ることが大切です」(前同)

 あおり運転の検挙は昨年だけでも7625件も発生した。いつ巻き込まれるか分からないからこそ、事前の心構えを大切にしたい。

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