今週は3日間開催。金曜日は京都、福島。土曜日は福島、東京。日曜日は東京、京都と変則的だ。重賞が組まれているのは京都と東京。G1の谷間だが、2場で4重賞が行われる豪華版だ。

■G1へ向け、G2アルゼンチン共和国杯!

 なかでも注目度1位は日曜東京のアルゼンチン共和国杯。一昨年の勝ち馬ゴールドアクターは直後に有馬記念V。昨年VのシュヴァルグランもジャパンCで3着と直後のG1で活躍した。今後のG1を展望する意味でも重要なG2戦である。

 今年も好素材が東西にいる。東は3戦3勝のセダブリランテス。西はダービー2着のスワーヴリチャードだ。ともに3歳馬で菊花賞は間に合わなかったが、古馬相手でも勝負になる実力を持っている。

●ダービー2着馬スワーヴリチャードが好仕上がり

 とりわけ仕上がりも進んでいるのがスワーヴだ。ダービーの激走が尾を引いたのか、放牧から帰厩したのは9月の下旬。この時点で菊花賞はあきらめざるを得なかったが、予定をここに切り替えたことで入念な乗り込み。初時計が10月4日の坂路で、1週間後の12日には55秒4-12秒7の時計が出た。さらに1週間後はCWで併走。6F83秒8と攻めピッチは上がっている。レースまであと2本追えばきっちり仕上がる調教過程だ。

 舞台もマッチする。左回りの東京コースで距離もたっぷりある2500メートル。ダービー2着馬の好発進を期待していいだろう。

■ダートのG3みやこSは、テイエムジンソク

 日曜京都のみやこSはテイエムジンソクを本命視したい。昨秋から準オープンクラスで4、3、2、2、3着と足踏みしていたが、一息入れた5月京都で4馬身差の圧勝を飾ると、北海道シリーズに転戦してオープンを2連勝。レコード決着になったG3エルムSでも0秒1差2着と好走した。勝ち馬は直後の韓国G1、コリアカップで圧勝したロンドンタウンだ。

 本格化を可能にしたのは折り合い面だ。逃げて良し、差して良しと、いまは自在の競馬ができる。輸送に弱い面もあったが、近場の京都なら問題なし。京都ダートは過去、4勝している得意コースだ。ダート界の主力はJBCクラシック回りだから、ここで重賞タイトルを手にする。

■2歳の重賞レースも注目

 今週は2歳の重賞も東西で行われる。土曜東京は京王杯2歳S、金曜京都はファンタジーSだ。ファンタジーSで注目しているのはアマルフィコースト。6月の阪神でデビュー勝ち。2戦目の中京2歳Sも制して2連勝中だ。目立つのは競馬センスの良さ。初戦は逃げ切ったが、前走は5番手からの差し切り。どんな競馬もできるから3連勝の目は濃い。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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