
人生をともに生きるパートナー、奥さん。しかし、世間には旦那のことが嫌いでたまらない妻たちが蔓延(まんえん)している。「旦那 嫌い」のワードでのネット検索件数は、月間で1万以上にものぼる。「夫婦関係調査2017(リクルートブライダル総研調べ)」の結果を見ると、夫婦関係に満足している人の割合は67.2%だが、2015年より1.9ポイントの減少傾向に。知らない間に奥さんのストレスがリミットを超え、浮気をされたり、離婚届を叩きつけられたりすることになるかも……。そんな事態を避けたい夫たちに、毎日のささいなことから記念日に押さえるべきツボまで、使える豆知識をお伝えしたい。
■子どもの前ではママでOK、それ以外は名前で呼ぶべし
あまりに日常的すぎて、意識もしていないのが妻の呼び方。家長制度が生きていた昭和初期までは、多くの夫が奥さんのことを「おまえ」「おい」などと呼びつけていたが、女性軽視に厳しい現在の社会では、もはや許されない。
子どもができるとどうしても、パパやママといった家族の役割で呼び合う空気になる。そして、子どもが手を離れると、夫は改めて奥さんの名前を呼ぶのが照れ臭くなってしまいがちだ。しかし、内心は多くの奥さんが、子どもがいる前ではママでもいいが、それ以外のときは名前で呼んでほしいと思っている。子どもが生まれたときから、奥さんを名前でも呼ぶ訓練をスタートしたい。それ以前に、結婚しても交際期間の呼び方を死守しておくのが安全策だろう。
●「妻」「嫁」「奥さん」「家内」それぞれの意味の違い
本人に対しては名前で呼ぶのが安全策。では、他人に対しては? ひとえに奥さんといっても、多様な呼び方がある。どのシチュエーションでどの呼び方をするのが正解なのか? ひとつひとつ意味をおさらいしておこう。
「妻」 配偶者である女性
「嫁」 子どもの妻。主に義理の両親が用いる
「奥さん(奥様)」 他人の妻を敬っていう語
「家内」 他人に対して自分の妻をいうときに用いる
「カミさん」 俗語。親しい間柄で、自分の妻や他人の妻をさす言葉。「上様」からきたという説も。目上・世話になっている人の妻の場合、おかみさんともいう。
「女房」 古くは貴族社会において、朝廷に仕えた女性使用人をさした言葉。
こうして見ると、他人に対して自分の妻のことは「妻」、「カミさん」と呼んでおくのが無難だ。嫁や家内、女房だと、やや男性上位のニュアンスが出てしまう。「アイツ」などと呼ぶのは、親しさの裏返しかもしれないが、どこでどう受け取られるか、回り回って奥さんに伝わるかも知れないので、避けるのが吉だ。
■ウチの奥さんは悪妻か良妻か!?
一緒に暮らしていると日に日に目につくようになるのが、相手の欠点。結婚当初はすべてがかわいらしく、ありがたく思えたはずなのに……。ここで今一度、どんなときに男は奥さんへのありがたみを実感するのか、逆にどんなときに幻滅してしまうのか、世間の声を聞いてみよう。
●奥さんへの感謝例
「なんだかんだ言っても、自分の家族と仲良くしてくれる」(56歳/会社員)
「結婚してからすごく料理がうまくなった」(36歳/自営業)
「共働きなのに育児にも熱心で頭が下がる」(41歳/会社員)
「家事、節約が得意なので安心して働きに出られる」(34歳/派遣社員)
「周りが振り返るほどの美人なので鼻が高い」(44歳/会社員)
●奥さんへの不満例
「敬語が使えないので上司の前で恥をかいた」(30歳/会社員)
「ケンカをすると息子に僕の悪口を言う」(28歳/アルバイト)
「扶養されていることにあぐらをかき、ゲームばかりして家事をしない」(37歳/会社員)
「過去のことをいつまでもネチネチと言う」(56歳/自営業)
「結婚したら見た目に気を遣わなくなり、ブスになった」(63歳/会社員)
■この3つだけは押さえるべし! 奥さんに好かれるキーワード
何はなくとも、この3つだけは押さえるべき、3つのキーワードが存在する。ただ、どれも急に連発しては「何かウラがあるのでは?」と勘繰られかねないので、さり気なく使うことがポイントになる。コミュニケーションが減っていると感じたときこそ、小さな言葉が救世主になるのだ。
1)「おいしかった」
出てきた料理に対しては、ひとまず言っておこう。ダメ出しはその後でやんわりと、言い方にはくれぐれも注意。マイナス表現ではなく「もう少しこうだともっとおいしい」と婉曲表現で伝えるべし。
2)「ありがとう」
大げさなシーンでなく、何か物を取って渡してくれた、など日常の場面で、こまめにさりげなく伝えるのが適切。
3)「結婚して良かった」
これは年に1回程度でよし。(妻や自分、子どもの)誕生日や、記念日などのチャンスに発射すべし! この言葉を使うときは素直に、できれば目を見てストレートに伝えよう。
H2■奥さんが必ず喜ぶプレゼントの選び方
年に1回ぐらいはプレゼントをしてもバチは当たらない。大したものじゃなくても、気持ちがこもっていると伝われば、費用対効果は大。選ぶポイントはまず、家族やママとしてではなく、ひとりの女性へのプレゼントとして選ぶこと。できれば普段の生活の中で、欲しがっているものをリサーチしておくこと。欲しくもないモノを贈っても効果は低い。しかし何が欲しいのか、ダイレクトに尋ねるとサプライズ効果が薄く、感激も目減りしてしまう。
どの世代でもハズさない定番は、花束。これを贈られて嫌な気がする女性はいないはず。ただし、一言添えたメッセージカードを添えると、効果倍増だ。また、エステやスパのチケットも喜ばれる確率が高い。
●20~30代の奥さんを癒すプレゼント
「家電」
奧さんが興味があるなら、美容家電がいいだろう。またはお掃除ロボットなど、家事の時短になるような家電も効果あり。欲しがっているメーカーや品番をそれとなく探っておこう。
「ブランド財布」
奧さんの好きなブランドを特定しよう。バッグよりは値が張らないし「毎日使ってほしいから」とひと言添えれば完璧だ。
●40代の奥さんをに刺さるプレゼント
「ネックレス」
乳幼児を抱っこしている時期の奥さんには、なかなかつけられないもの。子どもが小学校に上がるなど、大きくなってきたタイミングで。
「指輪」
結婚10周年などを記念してちょっと奮発すれば、あと10年はご機嫌が保てるかも!?
●50代以上の奧さんが喜ぶプレゼント
「パールのアクセサリー」
冠婚葬祭など、フォーマルな場所で活躍するのがパールのアクセサリー。銀婚式や金婚式の折などにプレゼントしたい。老い先まで円満にやっていくため、子どもたちが巣立つタイミング、退職のタイミングなどでもOK。
「旅行」
水入らずの夫婦旅行をセッティングして、久々に2人で知らない土地に出かけるのが新鮮。初心に返る意味合いも込めて。
「趣味のグッズ」
奥さんに何か趣味があるなら、それに関するアイテムを贈るのも手。たとえばガーデニンググッズや手芸用品など。その他好きな歌手のコンサートや観劇のチケットなどもいいだろう。
■まとめ
何年経ってもパートナーとの愛情を保つことは、簡単なことではない。普段のちょっとした配慮が、夫婦関係の長持ちに繋がるはずだ。気がついたら熟年離婚を切り出された、なんてことのないように、自分の行動、言動を省みることが大切なのだ。