『わろてんか』、北村有起哉の快進撃を支える「元・朝ドラ女優」

 藤吉(松坂桃李/29)のダメ夫ぶりがより顕著になって、てん(葵わかな/19)が怒るシーンが増えてきた連続テレビ小説『わろてんか』(NHK)。波岡一喜(39)が演じる落語家の月の井団吾と、北村有起哉(43)が演じる月の井団真という濃い新キャラ登場で、さらに注目度アップ中だ。12月9日の放送回は、その新キャラである団真の独壇場だった。

 藤吉は大人気の月の井団吾を風鳥亭に呼ぶため、2万円もの大金を払うことを決める。そんなときに風鳥亭に出る予定だった落語家が急に来られなくなり、てんは団真を高座に上げることを提案。妻であるお夕(中村ゆり/35)の励ましもあり、高座に上がった団真は得意の落語『崇徳院』を披露する。その軽妙な語り口で最初は客の笑いをとっていたが、客の一人に団真がかつて団吾の名をかたっていたことを気づかれてしまう。動揺した団真は途中で落語をやめてしまい、うまくいかなかったことをお夕に当たり散らすと、一人で風鳥亭を出ていく。その後、団真を勝手に高座に上げたことで、てんと藤吉も険悪な雰囲気に。再び風鳥亭の行く末に暗雲が垂れこめるのだった。

 見事なまでに2組の夫婦が衝突したこの回。今回も藤吉にイラッとした人も多いだろう。だが、団真のダメ亭主ぶりも見事なものだった。妻のお夕に手を上げたシーンはさすがにやり過ぎかとドキッとしたが、それでも北村有起哉はこういう陰のある役をやらせたら、さすがにうまいと感心させられた。

 北村は映画やドラマで活躍する、味のある人気俳優。劇団に所属していないものの多数の舞台に上がっており、その演技に対する評価はすこぶる高い。実は彼、この1月から放送される大河ドラマ『西郷どん』(NHK系)で大山格之助役という、なかなかの大役を演じることが決まっている。朝ドラと大河、同時期にキャスティングされるとは、NHK内での評価は相当なものなのだろう。しかも大河ドラマへの出演は、今回でなんと4作目だ。

■奥さんが元・朝ドラヒロイン!

 大河ドラマ常連の北村だが、実は朝ドラとも深い縁がある。意外にも朝ドラへの出演は今回の『わろてんか』が初めてなのだが、実は彼の奥さんが、かつての朝ドラヒロインである、女優の高野志穂(38)なのだ! 高野が主演を務めた『さくら』は2002年上半期放送の朝ドラで、高野はハワイ生まれの英語教師という役だった。このドラマ、当時はまだ知名度が低かった長澤まさみ(30)と小澤征悦(43)を全国区の俳優にブレイクさせたことでも知られている。

 高野の演じたヒロインさくらも好評で、平均視聴率は23%を超えていた(関東地区/ビデオリサーチ調べ)。北村にとって朝ドラの先輩、しかもヒロインを演じた高野の存在は心強いに違いない。落語はうまいけどダメ男、ひと癖もふた癖もある月の井団真という難役を、これからもうまく演じてくれるはずだ。ヒロイン経験者の妻からアドバイスを受けて、団真がさらに輝くことを期待している。(半澤則吉)

朝ドラ批評家半澤の朝ドラブログ
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