今年の京都記念には昨年のダービー馬レイデオロが出走予定。しかしルメール騎手の騎乗停止で代打がダリオ・バルジュー騎手となり、話題を呼んでいる。

 まずは過去に京都記念に出走した大物馬の成績からおさらいしておこう。過去10年の京都記念に出走した前走G1組(前走JRAのみ)は、[5・4・6・17]。実はこのグループは回収率が単175%・複123%で、かなり高くなっている。ただ、回収率は前走6着以下の馬が伸ばしたもの。前走G1で6着以下だった馬たちが[3・1・3・9]とそれなりに走っており、6番人気で勝った馬が2頭いることもあって回収率が伸びたという次第だ。

 これがG1で5着以内だった馬となると[2・3・3・8]で勝率・複勝率には意外なほどの差がなく、人気になっている分、回収率は単24%・複76%と平凡だ。レイデオロのように、ダービー馬でかつ前走もJC好走という馬はこちらのグループに入る。もちろん的中頻度のことを考えると、こうした馬も買い目には入れなくてはならないのだが、このグループ自体が馬券のうまみを演出することはない。世の中的には「バルジューで大丈夫なのか」というところが論点になっているが、仮にルメールだとしたら人気が集まる分、もっとうまみはなかった。

■菊花賞で敗れたアルアイン

 では馬券的に強調すべき馬はというと、前走G1で大敗して少しでも人気落ちする馬だ。まずはアルアイン。菊花賞はもともとスタミナが微妙なところに馬場状態も加わって7着だったが、ダービー(5着)やセントライト記念(2着)の内容からも2200メートルが無理ということはないはず。馬場が速くなってかつ上がり偏重の競馬になると向かないが、少なくとも馬場はこのところの競馬を見る限り極端な高速馬場にはならないはずである。

 もう1頭は○ディアドラ。エリザベス女王杯では、12着と大敗してしまったが、これには2つの敗因があった。一つは展開。上がり3位で12着ということは、道中17番手というこの馬の位置ではどうしようもなかったということだ。もう一つは状態。中11週の休養が2回あったとはいえ、デビュー15戦目、しかも大目標であった秋華賞の後ということで状態にお釣りがなかったものと推測できる。立て直してのここならば話は違うはずだ。

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