北朝鮮美女軍団、平昌オリンピックを制圧した「美貌と才能」

〈アトラクションでは大がかりな仕掛けは見られず(中略)簡素にまとめた内容となった〉(毎日新聞) こう報じられたのは、平昌冬季五輪の開会式。「最大の目玉は、バンクーバー五輪の金メダリストで女子フィギュアスケートのキム・ヨナの登場。それ以外、“これは!”というものは何もなし。約2時間の式の間、半分以上が入場行進で、盛り上がりに欠けました」(スポーツ紙記者)

 そんなセレモニーに肩を落とした韓国国民が、“民族の誇り”を取り戻したのが、北朝鮮美女軍団だった。「五輪に合わせて訪韓した北朝鮮の『三池淵管弦楽団』の公演が、開会式の前日、五輪競技場近くの『江陵アートセンター』で開催。北朝鮮芸術団の韓国公演は、実に15年ぶり。競技以上に注目を浴びていましたね」(ソウル特派員)

 続く11日のソウル公演も含め、チケットは約500組の枠に15万人超が応募。倍率は驚きの290倍になった。融和政策の名の下、韓国が北朝鮮を頼った結果だが、これでは平昌ではなく、“平壌”五輪と揶揄されても仕方あるまい。朝鮮半島事情に詳しい国際ジャーナリストのエリオット・J・シマ氏は言う。「観賞した韓国人から“感激した。同じ民族として誇りに思った”“これほど心を揺さぶる音を奏でるとは驚きだ”と絶賛の声が。北朝鮮では音楽を国威発揚や体制の権威向上の“文化兵器”と位置づけている。その意味から、今回の韓国公演は今のところ、大成功を収めた感があります」

■金正恩氏の元愛人ら、音楽戦士が活躍!

 そう、北の美女軍団は、平昌五輪を制したのだ。中でも注目されたのは、金正恩氏の元愛人といわれ、過去に処刑説も流れた三池淵管弦楽団団長の玄松月だ。「ソウル公演の終盤に舞台へ上がり、南北の最も高い山への郷愁を込めた『白頭と漢拏はわが祖国』を熱唱しました。ただ、訪韓中は沈黙を貫き、謎めいた笑みを浮かべていたのが印象的でした」(前出の特派員)

 謎めいていたのは、玄団長だけではない。「2月5~6日、楽団は『麟蹄スピディアムホテル』に宿泊する予定を直前にキャンセルし、万景峰号に泊まりました。350万円の損害は韓国側が補てんしたといいます」(外務省詰め記者)

 三池淵管弦楽団は、総勢140名近い。莫大な損失は理不尽にも思えるが、「キャンセルの理由は“情報統制”。ホテルの中に仕込まれた幾多の機器、従業員に成りすましたスパイ、一方、各部屋にあるテレビ放送を警戒してのことです。また、楽団が宿泊したことを万景峰号の新たな売りにしようとの狙いもあるようです」(前出のシマ氏)

 ちなみに、三池淵管弦楽団をはじめとする北朝鮮の音楽エリートは、3~4歳で楽器を学び始める。「以降、15歳頃まで、金星学院などの名門校でのレッスンに明け暮れる。その後、大学や留学派遣――ロシア、チェコ、ポーランド、ハンガリーなどの東欧諸国、加えて中国などへ行き、特訓を続けます」(前同)

 一方で、徹底した思想教育――“音楽に打ち込めるのも将軍様のおかげ”を施されるという。「こうして育成された音楽戦士は国家のため、金正恩委員長のため、技術を磨き続けるんです」(同)

 華やかな北の美女軍団の活躍で、盛り上がった隣国の五輪。そのツケは小さくないはずだ。

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