『わろてんか』、成田凌の成長の陰に菅田将暉の存在あり!?の画像
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 葵わかな(19)が主演のNHK連続テレビ小説『わろてんか』だが、最近は息子役の隼也(成田凌/24)に注目が集まっている。2月11日の週は『ボンのご乱心』という週タイトルのもと、まさに隼也が主役の放送が続いた。

 2月17日の放送回を振り返ってみよう。マーチン・ショウ興行の詐欺に引っかかった隼也は、伊能(高橋一生/37)が経営する会社から、北村笑店に戻ることになった。そして風太(濱田岳/29)の厳しい指導の甲斐もあって、隼也は北村笑店での仕事に精を出す。そんなとき、てんのもとに再び藤吉(松坂桃李/29)の幻が現れる。てんが「母親って難しいなぁ」と気持ちを吐露すると、藤吉は優しい励ましの言葉をかけた。翌日、隼也は、トキ(徳永えり/29)から、北村笑店の社史の原稿を受け取り、あらためて北村笑店の歴史に残る仕事をしたいと決意するのだった。

 隼也のダメ息子ぶりを楽しませてもらった一週間だった。詐欺に遭って反省の色を見せてはいるものの、これからもやらかしてくれる感がたっぷり。頼りない雰囲気に、ネット上では「さすが藤吉の息子」という声もあった。しかし、今後は隼也のダメっぷりではなく、男らしさに注目したい。すでに偶然、通訳として出会った女性、加納つばき(水上京香/22)との恋の始まりも描かれているが、“ヒロインの子どもの恋愛”は近年、下半期の朝ドラを担当しているNHK大阪放送局の十八番なのだ。

■朝ドラからブレイクした菅田将暉に続くか!?

 まず思い出されるのは、2015年下半期放送の『あさが来た』だ。ヒロインのあさ(波瑠/26)の一人娘役、千代(小芝風花/20)と東柳啓介(工藤阿須加/26)の甘酸っぱい恋が、丹念に描かれていた。14年下半期放送の『マッサン』では、ヒロインのエリー(シャーロット・ケイト・フォックス/32)の娘であるエマ(優木美青/18)が、森野一馬(堀井新太/25)と恋に落ちるも一馬は戦死。あまりにも悲しい展開に、お茶の間も涙した。いずれもヒロインを中心に据えながら、子どもたちがヒロイン以上の活躍をしてドラマ後半を盛り上げていたのだ。

 今回、この大役を担うのが成田凌だ。実は『わろてんか』での共演はなかったが、父の藤吉を演じた松坂桃李とは、昨年の映画『キセキ-あの日のソビト-』で共演を果たしている。実在するグループ、GReeeeNをモデルにしたこの作品でも、成田は主要キャストを演じて話題になった。また、この映画では菅田将暉(25)とも共演したが、菅田は『キセキ』以外にも昨年多数の映画に出演し、日本アカデミー賞主演男優賞最優秀賞の最右翼という声もある。菅田と息の合った演技を見せていた成田凌も、菅田同様に俳優として高く評価される日も、そう遠くはないだろう。

 そして、実は菅田将暉も、朝ドラの“ヒロインの子ども”枠で出世した俳優だ。13年下半期放送の『ごちそうさん』で、ヒロインのめ以子(杏/31)の息子、泰介役で知名度が全国区になったのだ。人気俳優として大出世した朝ドラの先輩、菅田と共演したことで、成田の俳優魂も覚醒したはず。彼の演技は、これからが見どころだ。ダメ息子じゃない、男前な隼也の姿に視聴者が拍手する日も近いだろう!(半澤則吉)

朝ドラ批評家半澤の朝ドラブログ
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