【週刊大衆連動】4コマ漫画『ボートレース訓練生・美波』第5話こぼれ話の画像
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 ボートレーサー養成所では、常に分刻みでカリキュラムが決められています。入所から修了式までは、たったの1年間。わずか365日という限られた期間の中で訓練生たちは、いかに人よりも多く、しかも効率良く時間を使っていけるかが求められます。

 なぜならそれが、一流のレーサーになるための近道だからです。当然、訓練時代に人よりも多くボートに触れ、効率よくカリキュラムを習得した者が有利です。

 また、プロになっても一刻一刻が勝敗を分ける重要なファクターになります。 時間を上手に使える心構えと生活基盤が普段からキチンとできていないと、勝てるレーサーにはなれません。

 ゆえに、訓練生は養成所で、時間に対する心構えを徹底的に鍛えられます。朝6時の起床から始まり、日朝点呼、朝食、課業、昼食、課業、夕食、自習、入浴、日夕点呼、消灯と分刻みで生活が流れていきます。自由時間は入浴前後のわずかな時間しかありません。その自由時間でさえも、どう使うかでライバルとの差がつきます。

■ボートレーサー養成所では「走る」移動が鉄則

 また、課業時間内は館内以外は歩いて行動することは許されていません。たとえ、重たい装備をつけた状態であっても走って移動することが義務付けられています。走る速度は規定されてはいませんが、タラタラ走っていると人より遅れをとります。どう走るかは、自分自身との戦いであり、向上心の表れでもあるのです。

 しかしながら、この「走る」移動は意外に体力を消耗します。特に、真夏は過酷です。装備の重さに加え、暑さで脱水症状を起こすリスクもあるからです。そうならないために訓練生は、操縦訓練中のわずかな隙を見て水分を補給します。ここでも効率が求められるわけですね。

 時は金なり。時間の使い方を掌握した人間が勝利をつかむ法則は、何もボートレーサーに限ったことではありません。社会人として見習いたいところです。

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