本番・皐月賞を前に無敗馬対決が実現する。ダノンプレミアムVSワグネリアン。そんな好カードが見られるのは今週の日曜日に行われる弥生賞だ。はたして、どちらが強いのか。2週前時点での調整は対照的だ。3連勝でG1朝日杯を制したダノンプレミアムは2月12日の坂路62秒8が初時計。4日後のCW追いも6F87秒2-3F40秒6を馬なりだ。ただしこれは、前走の朝日杯時と同じで、直近の2週を強めにやれば仕上がるレベル。黒光りする馬体は前走よりもボリューム感を増して、緩んだ感じが少しもないからだ。いい状態でレースに臨めるだろう。

 一方、ワグネリアンは初時計が2月1日の坂路58秒5。以後、4日58秒5、8日57秒9、11日55秒3と坂路で下地を作ったあと、圧巻は15日の2週前追い切りだ。CWコースの7Fで併走2頭を3秒6追走する形でスタート。5Fでもまだ2秒3の差があった。それを直線で楽々と追いついた時計は7F93秒5、6F77秒9の猛タイム。それでいて素晴らしいのは上がりの優秀さ。3F37秒0-1F11秒8で上がってきた。3連勝を飾った東京スポーツ杯2歳Sから3か月半レースを遠ざかっているが、2週前時点でこの反応の良さだ。放牧から帰厩した当初はピリピリした面があったが、その後は落ち着きを取り戻し、450キロ台の馬体は筋肉量を増やして、たくましさも出ている。ダービー向きで中山コースを疑問視されるが、決め手の鋭さは屈指。先行抜け出しの勝ちパターンを持つダノンプレミアムも強力だが、2強対決は2000メートルの距離からもワグネリアン一歩リードとみる。

■桜花賞トライアルのチューリップ賞もすごい!

 今週は土曜日にも注目のトライアルがある。本番・桜花賞と同じ阪神の舞台で行われるチューリップ賞だ。出走メンバーもすごい。昨年暮れの阪神JFを制し、2歳牝馬女王に輝いたラッキーライラックに、当時の2、3着馬リリーノーブル、マウレアの参戦だ。再戦の形ならデビュー3連勝中のラッキーライラックが有利とみるべきだが、逆転の可能性はリリーノーブルに感じている。デビュー2連勝で臨んだ前走は東京遠征後の中1週という厳しい日程。レースでも先に抜け出して、勝ち馬のいい目標にされていた。それでいて0秒1差だ。中間は2月7日、15日と坂路で併走追い。15日には1F11秒9の好反応で追走先着。500キロ前後の大型馬だが、リフレッシュされた馬体は張りがあって、とても、いい状態だ。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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