感動再び!平昌オリンピックの「ちょっとイイ話」の画像
感動再び!平昌オリンピックの「ちょっとイイ話」の画像

 開催前は政治色が強いと揶揄されたものの、終わってみれば多くの感動を呼んだ平昌冬季五輪。その知られざる“ちょっとイイ話”を紹介したい。

■高梨沙羅が銅メダルを獲得し…

「高梨沙羅(21)が銅メダルを獲得したとき、彼女に誰よりも早く駆け寄ったのがチームメイトであり、ライバルでもある伊藤有希(23)でした」(SAJ関係者)

 スキージャンプW杯で女子歴代最多の53勝を挙げている高梨の陰に隠れることが多かった伊藤だが、「伊藤はW杯5勝などの実績を誇り、メダル候補とみられていたが、平昌では風の影響もあり、実力を発揮できず9位に終わりました。それでも高梨がメダルを決定づけるジャンプを決めると、真っ先に駆け寄りハグをしてひと言“おめでとう”と言ったそうです」(前同) 高梨のメダル獲得には、そんな裏話があったのだ。

■『下町ロケット』ならぬ“下町モーグル”

 裏話といえば、男子モーグル。日本人初のメダルとなる銅メダルを獲得した原大智(20)。冬季五輪で東京出身者がメダル獲得を果たすのは、これが史上初だという。そんな彼の足元を文字通り固めるスキー板には、日本の「ものづくり」が大いに貢献しているのだ。「モーグルのスキー板は、直進性と軽さと柔軟性が求められるんですが、曲がりにくいため、一般のスキー市場では商売にならない。そんな事情もあってか、平昌五輪モーグルで男子の表彰台に上がった選手は、日本人も海外選手も全員、日本のメーカー『ID one』の板を使用していました」(専門誌記者)

 メイド・イン・ジャパンが五輪のモーグルを席巻したというわけだ。「大阪府守口市に本社があるマテリアルスポーツが、この板を生産しているんですが、社員が4人という中小企業。ドラマの『下町ロケット』ならぬ『下町モーグル』ですよ(笑)」(前同)

■スピードスケート小平奈緒と李相花の友情

 また、今大会で一番の感動をもたらしたのは、日本選手団の主将を務め、スピードスケート500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒(31)だろう。「500メートルで36秒94というオリンピックレコードが表示された瞬間、“金メダルは確定か?”と、日本チーム応援団が大騒ぎ。でも、小平はさりげなく人差し指を立てて唇に当てたんです。なぜなら、彼女の後にも滑る選手がいるから。ライバルたちの集中力が途切れないように配慮したんです」(スケート連盟関係者)

 試合終了後、金メダルが決まった小平は、五輪3連覇を自国で達成という大目標が果たせず、泣き崩れる李相花(29)を抱きしめて、「たくさんの重圧の中でよくやったね。私はまだ相花のことをリスペクトしているよ」と声をかけたという。2人が互いの国旗を掲げ、ウイニングランした姿は大きな感動を呼んだ。雲行きの怪しい日韓関係だが、競技を通じて国境を超えた友情はかくも美しい。

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