男性アイドル描く、志尊淳のドラマ『ドルメンX』ヒリヒリした快作の予感
※画像は日本テレビ系ドラマ『ドルメンX』の公式インスタグラムアカウント『@dolmenx_ntv』より

 俳優の志尊淳(23)が主演を務める、日本テレビ系ドラマ『ドルメンX』が3月10日深夜よりスタートとなった。

 高木ユーナ氏による同名コミックを原作とした『ドルメンX』は、地球にやってきた宇宙人たちが「アイドルになったら、地球侵略できるんじゃね?」という発想の元、トップアイドルを目指すというストーリー。

■志尊淳ほか、若手イケメン俳優が出演

 キャストは、リーダーの隊長役に志尊淳、熱血系イチイ役に浅香航大(25)、フェロモン系ニイ役に小越勇輝(23)、インテリ系サイ役に堀井新太(25)、マネージャーのヨイ役に玉城ティナ(20)を起用。そして彼らが所属することになる芸能事務所の羽多野社長役をチュートリアルの徳井義実(42)が演じる。

 第1話では、アイドルのライブを見て感化された彼らが、『ジャノン』という雑誌のイケメンコンテストに軽い気持ちで応募する。しかし書類審査でイチイのみが落選してしまい「かっこよくておしゃれで明るいイチイがなぜ?」と笑う一同。イチイも“たかがアイドル”といったそぶりで、気にしていない様子を見せて笑う。

 だが審査当日、「人生をかけて会場にいる」他の参加者を見てテンションを上げる一同をよそに、落選したイチイはトイレにこもりひたすら自問自答。「この感情はなんだ」「俺は地球に毒されたのか」と壁に頭をぶつけながら問い続け、個室からあらわれた羽多野社長に「それは嫉妬」と助言される。羽多野社長は「おまえの目、戦闘力ゼロや。この業界向いてへんで」と言い放ち去っていく。その言葉にイチイはようやく、今まで、アイドルを舐めていた自分に気づき、激しく泣き崩れたのだった。

■原作通りのコメディとシリアスの混じり具合

 オープニングからコメディ要素も満載で描かれた第1話だが、このシリアスシーンとのギャップこそが同作の魅力。ちなみにこのシーンは、原作コミックでは社長に「向いてない」と告げられた途端、イチイの体から内臓がぼとぼとと崩れ落ちてしまう描かれ方をしている。

 また印象的だったのは、地球に来てからアイドルにはまったヨイが「イケメンって、顔のことだと思ってるなら違うよ。イケメンって、“物理じゃなくて概念”だから」とメンバーたちに言い放ったセリフ。確かに“推し”が、世間的には外見が少し劣っていても、愛嬌や仕事への姿勢など、その人物を知れば知るほど愛しさを覚えてしまうものだ。私自身もオタクであるからこその感覚であると思うが、そうなるともう最後。なんでもかんでも「かわいい」と思ってしまうものだ。

 推しに人気がなくとも「自分だけは彼の良さに気づいている」という感情さえも芽生えてしまう。余談ではあるが、私の周りには、人気がイマイチの俳優やアイドルばかりを応援する人もいるぐらいだ。そういった人たちは、推しに人気が出た途端に「遠くに行ってしまったような気がする」と、スッと冷めてしまうこともある。

 男性アイドルというものは、ぱっと見、日常では着ないような派手な服をまとい、甘いセリフを吐き、ダサくてクサい歌詞の歌を歌うというイメージが強い。それらをバカバカしいと思う人もいるだろう。

 しかしオタクである我々は、そういった「求められるアイドル像」を必死に演じきる彼らに共感し、苦悩しながらも努力を続ける姿に母性本能をくすぐられ、その成長していく姿を応援をしたくなるのだ。「かっこいい」とは、そういうことなのだと思う。

 そう思うと、チープに演出されているドラマのオープニングでさえ、「男性アイドル」を演じているという“アイドルの生き方そのもの”を表現しているように感じてくるから不思議である。

 原作漫画は、アイドルの苦悩や現実がさらに過激に(時にグロテスクな表現方法で)描かれ人気を得た。一度でも夢を必死に追いかけた経験のある人であれば、そのつらさも、努力しても叶わない現実に苦しい思いをしたことも共感できるだろう。そんな彼らが心情を吐露する場面には、つい目を背けたくなるほど胸がヒリヒリしてしまう。

 アイドルや俳優が好きな人だけでなく、「夢を追いかけている人、夢を追いかけていた人たち」にもぜひオススメしたい『ドルメンX』。17日放送の第2話では、無事『ドルメンX』として活動することになった彼らが路上ライブをすることになり、さらにアイドルの厳しさにぶち当たる。今をときめく若手俳優たちが描く、トップアイドルへのリアルな成長物語がこの春、話題を呼びそうだ。

(オタク文化ウォッチャー/椿みつこ)

※画像は日本テレビ系ドラマ『ドルメンX』の公式インスタグラムアカウント『@dolmenx_ntv』より

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