大阪杯は昨年G1に昇格したばかりで、データの蓄積がないため、予想しづらい面はあるが、まずは昨年の結果を振り返るところから始めるしかない。昨年は極端に緩むラップこそなかったものの、前半のほうが、やや遅い流れ。ゆえに人気のキタサンブラックや2着のステファノスのように、前半である程度、位置を取っていた馬のほうが有利だった。3着ヤマカツエースは差してきた馬だが、上位人気に推されていた他の差し、追い込みタイプの中では積極的に仕掛けていた。

 G2時代の2008~16年を振り返っても、前後半で前半のほうが速かったのは不良馬場の15年だけ。13年や16年は最速ラップが残り400~200メートルのところに来ていた。オルフェーヴル(13年1着)のように地力が桁外れなら力でねじ伏せることもできるだろうが、そうでなかったら積極的な位置取りをするか、早めに仕掛けてロングスパートを打てるタイプを重視すべきだろう。

■2000メートルタイプの激走馬は!?

 一方、今年の登録馬について考えなくてはならないのが、2400メートル以上のほうがベターというタイプを、どう評価するかだ。状態不十分といわれながら、前走では終いの脚が目立ったサトノダイヤモンドは前走が皐月賞以来の2000メートル戦。昨年のジャパンC馬シュヴァルグランはなんと500万条件時代以来のこの距離だ。金鯱賞を勝ってきたスワーヴリチャードも、本質的にはもう少し距離があったほうがいいように思う。しかも、同馬は左回り→右回りの問題も抱えている。こうしてみると、ここは2000メートルタイプの馬を軸に据えたほうがいいだろう。

 ◎はアルアインでいきたい。1800~2200メートルでは4戦4連対。キレるタイプではないが、皐月賞当時のラップと今回のそれは似てくる可能性がある。ある程度、位置も取れるし、日本人騎手の中では位置取りが積極的な川田騎手というのもいい。

 ○にダンビュライト。アルアイン以上に上がりの速さはない馬だが、その分を積極的な位置取りでカバーしている。とにかく大敗の少ない馬だし、なんだかんだで馬券圏内に入ってくるタイプ。人気以上の走りが期待できる

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