G1大阪杯を制したスワーヴリチャードの次走が6月3日の安田記念に決まった。マイルG1にまた1頭、強力な4歳馬が参加することになる。今週の日曜日に京都で行われるマイラーズCは安田記念の前哨戦。昨秋のG1マイルCSで2着に惜敗したエアスピネルが[2・2・0・0]と得意にする京都マイル戦でどんな競馬を見せるかだが、中間調整は少し物足りない。今年は2月25日の中山記念を目標に調整されていたが、骨膜炎で回避した経緯がある。その影響があるのだろうか。初時計が3月25日の坂路56秒0。28日、さらに4月4日と併走で追ったが、いずれも動きが鈍い。特に4日は併走馬にアオられる始末だ。時計も52秒3と一杯に追ったにしては不満の残る時計になった。あと2週でどれだけ体調を上げてくるか。少なくとも坂路51秒台前半の時計が出ないと苦しい戦いになるだろう。

■G1安田記念を視野に

 それなら新星誕生を期待しよう。勢いがあるのはロジクライだ。1年11か月の長期ブランクから復帰したのが昨年12月。初戦は7着に終わったが、2戦目に2着に食い込むと、3戦目の準オープン特別、4戦目のオープン特別を連勝。特に前走は阪神マイルで1分32秒9の好時計で勝った。勝ち内容もいい。大きく離して逃げる先行2頭を追う3番手から、直線は楽に抜け出る完勝劇。1F地点で勝負を決めていた。まさしく完全復活をアピールする一戦だった。

 ロジクライは期待の3歳馬だった。年明け重賞のシンザン記念は出世レースで知られるが、一昨年の勝ち馬だ。当時、負かした馬がまたすごい。2着のジュエラーはのちの桜花賞馬で、先日の阪神大賞典を勝ったレインボーライン、高松宮記念を制したファインニードルも出走していた。さあクラシックという矢先に骨折が判明したのだ。3~4歳時を棒に振ったが、競走馬としての旬はこれからだろう。父は成長力ある産駒を出すハーツクライだ。

 前走勝ちのあとも元気いっぱいだ。レース4日後に早くも坂路で15-15。1週間後の4月5日には併走で53秒5-12秒3の時計を併走でマークした。前2走の中間は坂路で50秒割れの時計を出しているが、これもパワーアップしている証拠。今回もレースまでに派手な坂路追いが見られることだろう。舞台はシンザン記念と同じ京都マイル。勝てば安田記念も視野に入ってくる。

 ライバルを挙げると阪急杯2着のモズアスコット、昨秋のマイルCS3着のサングレーザーの2頭だ。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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