二階堂ふみ
二階堂ふみ

 シュールで強烈な世界観がある園子温監督の映画作品。登場するヒロインもまた、一筋縄ではいかないような強烈キャラクターであることが多いが、今回はそんなヒロインの役に抜擢された女優たちを紹介していきたい。

 まず、沖縄アクターズスクール出身の満島ひかり。1997年から2000年にかけてFolder、2000年から2002年頃にかけてはアイドルグループFolder5の一員として活動していた満島は、Folder5の活動休止後、女優に転身。鳴かず飛ばずの時期が続いていた満島が、頭角を現した作品こそが園子温監督の『愛のむきだし』(2009年公開)で、ヒロイン・ヨーコ役でタガの外れた演技を披露した満島は数多くの賞を受賞。実力派女優として認められるきっかけになった。ちなみに満島はこのほかにも、園子温監督作品『エクステ』(2007年公開)、『ちゃんと伝える』(2009年公開)にも出演している。

 続いて、10代の頃から映画女優のイメージが強い二階堂ふみ。二階堂もまた、園監督作品『ヒミズ』(2012年)でヒロインに抜擢されている。『ヒミズ』で二階堂は、主人公を演じた染谷将太とともに、第68回ベネチア国際映画祭にて新人賞のマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞。同賞受賞は日本人初の快挙であり、しかも二階堂は当時16歳の若さとあって、二階堂は同年代の女優の中でも頭一つ抜けた存在となった。

 ハロプロ出身の元アイドルで、先日、サッカー日本代表の柴崎岳との結婚を発表した真野恵里菜は、2015年に公開された園子温の監督作品『新宿スワン』、『ラブ&ピース』、『リアル鬼ごっこ』、『みんな! エスパーだよ!』の4本に出演している。特にトリプルヒロインのうちの一人として出演した『リアル鬼ごっこ』では、走るシーンが多く大変だったそうだが、真野たちヒロインの努力の甲斐あってか迫力ある作品に仕上がっている。今年冬には、園子温監督作ではないが、主演映画『青の帰り道』の公開も控えており、これからの活躍が楽しみな女優である。

 2009~2013年までは『nicola』(新潮社)、2013~2018年3月までは『CanCam』(小学館)の専属モデルを務めていた池田エライザも、2011年頃から女優活動をはじめ、2015年公開の園子温監督作品『みんな!エスパーだよ!』でヒロインに抜擢されて一躍人気女優に成長した。8月31日からは90年代のコギャル女子高生を演じた『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(大根仁監督)が公開されている。

 私生活では『冷たい熱帯魚』(2010年)、『恋の罪』(2011年)で起用した神楽坂恵と結婚した園子温監督。今後も新たなミューズを発見し、スターを生み出してくれることだろう。

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