スポーツの秋に観ておくべき「魂が震える映画」厳選3本の画像
スポーツの秋に観ておくべき「魂が震える映画」厳選3本の画像

 いよいよスポーツの秋! さらには芸術の秋! ということで、ここでは年間映画視聴本数200本超えの映画コラムニスト・中井仲蔵さんの助言を借りて、日刊大衆編集部が厳選した、スポーツをテーマにしたオススメ映画をテーマごとに紹介しよう。

●アメリカンフットボール:『ロンゲスト・ヤード』(1974年)

 2018年9月6日に逝去した、俳優のバート・レイノルズさん(享年82)。『キャノンボール』『シャーキーズ・マシーン』(ともに1981年)や、『ブギーナイツ』(97年)などのヒット作も多いが、代表作はやっぱり『ロンゲスト・ヤード』(74年)を挙げる人も多いだろう。

 レイノルズさんは、八百長でNFLを追放され、身を持ち崩して刑務所に入った元クオーターバック役。看守たちで構成されたアメフトチームの、いわば噛ませ犬役として、囚人チーム結成を命じられるが……。

「看守からのひどい抑圧を受けた囚人たちが、それでも人間の尊厳を失わない様を描いた骨太の作品です。劇中で囚人の一人が語る”いくら痛めつけられようとも、ヤツらが絶対に俺たちから奪えないものが2つだけあるーータマだ”という名セリフに涙した人も多いはず。なお、この作品は2005年にアダム・サンドラー主演でリメイクされましたが、そこではバート・レイノルズさんがコーチ役で客演しています。コメディ色が強い2005年版も悪くないのですが、ゴツゴツした演出のオリジナル版のほうからぜひご覧いただきたい。男も女も泣きむせぶことになるでしょう!」(コラムニストの中井仲蔵さん)

●サッカー:『勝利への脱出』(1981年)

 サッカーを扱った映画には、少林寺拳法の使い手たちが超人的技を見せる『少林サッカー』(2001年)や、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのキーラ・ナイトレイ主演の青春映画『ベッカムに恋して』(2002年)などの作品もあるが、ここはぜひ、『勝利への脱出』を推したい。

 舞台は第二次世界大戦下のドイツ。捕虜で構成された連合国チームと、ドイツ代表チームが試合を行うことになり、そこに捕虜たちの脱走計画が絡む内容だが、

「シルベスター・スタローンや、マイケル・ケインなどの俳優陣も豪華ですが、さらにすごいのは、サッカーの試合シーンでペレ(ブラジル代表)やボビー・ムーア、ローリー・シヴェル(ともにイングランド代表)、オズワルド・アルディレス(アルゼンチン代表)など、錚々たるサッカー選手が客演しているんです。“神様”ペレに至っては、オーバーヘッドキックまで披露するサービスまでしてます。戦争映画やサスペンス映画のイイトコどりなので、もちろんサッカーファンじゃなくても楽しめる内容ですよ」(中井仲蔵さん)

●プロレス:『カリフォルニア・ドールズ』(1981年)

 プロレスの映画といえば、“猫パンチ”で男を下げたミッキー・ロークが、ロートルのレスラーを演じて高評価を得た『レスラー』(2008年)や、ジャック・ブラックがメキシコの覆面レスラーを演じた『ナチョ・リブレ』(2006年)などを思い浮かべる人も多いだろう。だがここで日刊大衆編集部がオススメしたいのは、女子プロレスを題材にした『カリフォルニア・ドールズ』だ。

「あんまりパッとしない『カリフォルニア・ドールズ』というタッグと、そのマネージャーの人情劇です。ドールズは、勝っちゃいけない試合で勝っちゃってひんしゅくを買ったり、ドサ回りで泥レス(分からない人はお父さんに聞いてください)をやらされたりしつつ、ラストでビッグ・マッチに出場するんです。試合結果は観てのお楽しみ、ですが、安直なお涙ちょうだいではなく、魂から震える感動を保証します!」(中井仲蔵さん)

『刑事コロンボ』のピーター・フォークがマネージャー役を好演しているのも見逃せない。日本人レスラーのミミ萩原も、チョイ役で出演している。

 その他、野球やアイスホッケー、フィギュアスケート、テニス、ボクシングなど、洋の東西を問わずスポーツ映画には魂を震わせる傑作が多い。それらはまた別の機会にご紹介します!

 

勝利への脱出
『勝利への脱出』
¥1908

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