田中圭
田中圭

 俳優の山田孝之がテレビ番組で、自分の20代を振り返り「ずっと楽しくなかったです」と打ち明けた。山田が20代の頃には、すでにSNSが普及しており、「芝居一つでもふだんの行いの悪さでも批判されたりする」「でも、自分にはそこしか居場所がないんだと思い込んでいた」と告白。当時の心情を、「俳優として芝居はしたいんだけど、人には見られたくない」という状態だったと説明した。

 今でこそ演技派俳優として知られる山田だが、ここまでくるにはいろいろな葛藤を乗り越えてきたようだ。山田孝之のように、人知れず役者としての葛藤を抱えていたイケメン俳優は多い。

 佐藤健は、2018年公開の映画『いぬやしき』で高校生役のオファーを受けた際、不安を感じたという。当時、佐藤の年齢は28歳で、「本当に僕でいいんですか」と聞き返したそうだ。周囲では、「佐藤はそろそろ、高校生の役は厳しいのではないか」との話もあったそうで、佐藤自身「そう言われたらぐうの音も出ない」と思っていたという。役者は若い役や、年上の役を演じる機会は多そうだが、自分の年齢とかけ離れた役ばかりが続けば、そのギャップに悩むことだろう。

 18年10月の誕生日で30歳になる松坂桃李は、役者としての将来に葛藤があったという。松坂は20代前半頃から「爽やかな感じの役」が多く、そのイメージが強い。しかし、この先40代、50代以上になっても役者を続けていくには、そのままのイメージでは難しいと実感し始め、経験値を上げるため、20代後半からはあえてハードルの高い作品を選んで挑戦するようになったという。映画『不能犯』『娼年』『孤狼の血』などでは、それまでの松坂のイメージを覆すような、ダークな役を演じていた。

「ヌクメン」「日本一かわいい俳優」として現在もブレイク中の千葉雄大は、そのルックスどおりのキュートな役を演じることに葛藤があったという。あまりにも「かわいい」と言われ続けたため、「自分はそれだけの人間なのかな」と思うようになり、役者としての焦りが生まれ「なんで自分はうまくいかないんだろう」と悩んでいたそうだ。

 ドラマ『おっさんずラブ』でブレイクし、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの田中圭は、過去に「1年に1回」は、役者をやめたいと思っていたという。過去には、自分の演技に満足感を感じたことがなく、それが課題となって次の役に挑む繰り返しだったそうで、なかなか評価されずに落ち込み、悩んだ時期があったらしい。今回のブレイクにも本人は冷静なようで、取材は増えたが、自分自身も周囲もあまり変化はないとコメントしていた。

 一般人から見れば、イケメンというだけでも羨ましい話だが、実力勝負の俳優の世界では、他から抜きん出た存在になるため、誰もが努力や葛藤を経験している。イケメン俳優の苦悩は深いようだ。

あわせて読む:
・竹内涼真だけじゃない! 注目の芸能界“肉体美”イケメン
・林遣都、竹内涼真、田中圭ほか「イケメン写真集」に女子が熱狂!
・「日本の宝石」松坂桃李が“いちばん輝く”意外な瞬間