ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏が自身の後継者に、タッキーこと滝沢秀明(36)を指名したと8月30日発売の『週刊文春』(文藝春秋)が報じ、業界内は騒然となった。
この報道から約2週間後、9月12日にジャニーズ事務所は、9月10日に「タッキー&翼」が解散したことと、滝沢が年内限りで芸能界を引退することを発表。さらに滝沢は9月27日発売の『週刊新潮』(新潮社)で独占インタビューに答え、今後は若手アイドルの育成やプロデュース業などに専念すると語った。
後継者問題で一気に騒がしくなったジャニーズ事務所。来年からの滝沢流の新ジャニーズ王国構築に期待がかかる中、タッキーのジャニーズ改革に必要不可欠だと言われているのが、“中立派”のKinki Kidsだ。
「グループによって“ジャニー派”“メリー派”“ジュリー派”といった派閥があるジャニーズですが、その中にあってKinKi Kidsの堂本剛(39)と堂本光一(39)の2人は、滝沢とともに数少ない中立派と見られていたんです。というのも、毎年恒例の年越しライブ『ジャニーズカウントダウン(カウコン)』では終了後に、派閥別にステージを降りていくことが通例なんですが、2013年のカウコンではテレビ放送終了後、ステージ上にタッキー&翼とKinKi Kidsの4人が残った。そのとき、光一が周りの3名を見渡し、“中立な俺らがステージに残りましたね”と派閥の存在をほのめかし会場を盛り上げ、タキツバとキンキがジャニーズ内で中立であることをアピールしたんです」(女性誌記者)
堂本光一による「中立な俺ら」発言は、ジャニーズファンだけでなく、ジャニー氏の姉でジャニーズ事務所の取締役副社長・メリー喜多川氏の耳にも届いた。2015年1月『週刊文春』が行なったメリー氏への5時間インタビューでは、この光一のセリフを記者から聞いたメリー氏が「“中立”って光一が!? その意味が分からない、それ、マイクで言ったわけ?」と動揺。事務所の社員だけでなく、タレントまでが“派閥”の話をしていることに激怒したのだ。
「派閥に属さず、ジャニーズ事務所のタブーも厭わないキンキの2人は、滝沢にとっても良い理解者のはず。しかし、ここにきて風向きが変わったんです。10月2日に、彼らが21年間続けてきた年末年始のドームコンサートの中止を発表。ファンクラブ会員向けに送られたメールでは、昨年、突発性難聴を診断された、堂本剛の“体調不良”が中止の理由と書かれていますが、剛は今年も個人名義でのツアーを行なっています。それを不審に思った一部からは、KinKi Kidsの解散説までささやかれていますね」(前出の女性誌記者)
今年の5月、ラジオ番組『KinKi Kidsのどんなもんヤ!』(文化放送)で堂本剛(39)は、テレビ番組で中居正広(46)と共演したことに触れ、「SMAPのみなさんは、僕にとっては本当にお兄ちゃんという存在」「誰が特にとか、そういう思いのない人たちなんで」と、SMAP愛を爆発させ話題となった。
「また光一も、SMAP解散にメディアが沸いた2016年、他タレントが口をつむぐ中、雑誌コラムでSMAP愛を語るなど目立った動きをしています。SMAPはキンキにとって長年慕ってきた非常に大きな存在で、その思いはSMAP解散後も変わらない。彼らは中立派でありSMAP派とも言えるかも知れません。一方の滝沢は今回、堂々と“ジャニー派”を宣言。9月27日発売の『週刊新潮』で滝沢は、引退を決めたときに木村拓哉から“事務所を通して連絡があった”とそっけない感じだったことを明かしていましたから、SMAPとは距離が出てきたのかもしれません。光一が、かつて笑顔で“中立な俺ら”と語っていた頃とは、ずいぶん状況が変わってしまった可能性はありますね……」(前同)
数少ない理解者であったKinKi Kidsとの距離が、滝沢の改革にどう影響を与えるか。つらい船出にならないことを願うばかりだ。