桜の蕾がうっすらと色づき始めた3月半ば……40代最後の騎乗となった指定交流重賞Jpn3名古屋大賞典をグリムで快勝。続く50代最初のレースとなった阪神1Rをレディマドンナで連勝し、きっちりとケジメをつけることができました。

 加えて、50代初日の競馬は、6レースに騎乗して1着3回、2着2回、3着1回の成績で、複勝率100%。ワールドプレミアをパートナーに臨んだメインレースの若葉ステークスは、心配していた通り3コーナーで置いていかれる競馬となってしまいましたが、それでも、終いの脚だけで皐月賞の切符を手に入れることができたのですから、最低限の仕事はできたかなと思っています。もともと高い素質を持っている馬だけに、こんなものじゃない。とは誰もが思っていること。課題を克服できれば、いずれ大きなレースを勝てる馬になるはずです。

 翌日曜日は、いい流れのまま中山競馬に参戦。2日続けての皐月賞トライアル、G3スプリングステークスに挑みました。このレースのパートナーは、まだ4戦のキャリアながら、小倉2歳S、京王杯2歳Sと、すでに2つの重賞勝ちを収めているファンタジストでした。

 実績だけ見れば、誰もが認める1番人気に推されてもおかしくない馬です。ところが、血統的な背景から競馬記者の方や、評論家の方の声は、ほぼ、距離がなぁ。というもので。馬柱についた印は、◎どころか、△か▲です。この声に馬が反発したのか。それとも、1番人気に押し上げてくれたファンの声に応えようとしたのか、ファンタジストは僕が思い描いていた通りの競馬をしてくれました。それでも、勝ったエメラルファイトに頭差及ばずの2着。正直、あそこまでいったら、勝ちたかった……というのはありますが、それは次のレースで晴らします。

■今週はG1大阪杯、ドバイワールドカップ!

 今週の競馬は――国内ではG1大阪杯。海外ではドバイワールドカップデー。体が2つあったら、どちらも乗りたいレースだし、勝ちたいレースです。それでも一つを選ばなければいけないときは――僕は、より刺激のある海外での競馬を選びます。

 ということで、今週はドバイでの騎乗。昨年に続き、マテラスカイとともに、G1ドバイゴールドシャヒーン(ダート1200メートル)に挑むことになりました。昨年、このレースに挑戦を表明した時点でのマテラスカイは、1600万下を卒業したばかりでしたが、世界のダートスプリンターが勢ぞろいした中で5着と大健闘。何より自信になったのは世界の強豪たちを相手に、スピード負けしていなかったということでした。

 調教師の森先生とは、シーキングザパールでモーリス・ド・ゲスト賞を、アグネスワールドでアベイユ・ド・ロンシャンとジュライCを制した経験もあり、ここも自信を持って挑みます。

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