ゴールデンウィーク明け最初の土、日は、2日間とも、東京競馬場での騎乗となりました。ゴルフボール大の雹が降り、10レース以降が中止となった前週とは打って変わり、まさに競馬日和。スタンドを見上げると、半袖でビールを片手に競馬を楽しんでいるファンの方もたくさんいました。

 それにしても――僕がデビューした頃は、競馬ファンといえば、赤ペンを耳に挟んだおじさん一色でしたが、最近では親子連れや女性グループの姿があっちにも、こっちにも。野太い声で、「しっかり乗れよ!」とヤジられるのも、それはそれでひとつの風物詩ですが、お子さんや、女性の「がんばれー!」という声は、やっぱり励みになります。

 そんな声にも後押しされた土、日のメインレース、リナーテとのコンビで挑んだG2京王杯スプリングカップと、ソウルスターリングとともに挑んだG1ヴィクトリアマイルは、それぞれ2着と9着。最高の結果…というわけにはいきませんでしたが、男馬を相手に最後までよく伸びてくれたリナーテ。確実に復調の兆しを見せてくれたソウルスターリングともに次につながる競馬ができました。

■ディープインパクト産駒のメイショウテンゲンで!

 さぁ、そして、今週末はいよいよ、3歳馬の頂点を決めるクラシックレース、日本ダービーです。野球、サッカー、ラグビー、バスケットボール……競技の数だけ、それぞれに日本一を決める戦いがありますが、2016年に生まれた7000頭近いサラブレッドの頂点を決める日本ダービーは、そのどれにも劣らない、いえ、そのどれよりもワクワクする最高の舞台です。

 天皇賞、有馬記念、ジャパンカップ……どのG1タイトルも勝ったときの喜びは同じ。調教師の先生、オーナー、関係者の皆さんと、勝利の美酒を分かち合えます。でも、どれか一つだけと言われたら、日本ダービーしかありません。日本中のホースマン、すべての人が憧れてやまない最高峰のレースであり、何がなんでも手に入れたいタイトル、それが日本ダービーです。

 競馬の神様に愛された選ばれし18頭――。今年、僕のパートナーを務めてくれるのは、メイショウテンゲン。父は、あのディープインパクト。母は日経新春杯、京都大賞典と2つのG2勝ちがあるメイショウベルーガ。父・邦彦の盟友であり、僕も、弟の幸四郎もお世話になりっぱなしの松本好雄オーナーの愛馬です。

――皐月賞で2桁着順(15着)か……。評論家の方から厳しい声が上がるのは仕方ありません。でも、です。この舞台に上がってくる馬は、どの馬も一線級。運と実力を兼ね備えた馬ばかりです。天候、枠順、ペースなど、ほんのちょっとしたことで、着順は大きく入れ替わります。

 目指すは6度目のダービー制覇。新しい時代にふさわしいレースをお見せしますので、今週末はぜひ、東京競馬場に足を運んでください。

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