週刊大衆『ボートレース訓練生・美波』第29回
週刊大衆『ボートレース訓練生・美波』第29回

 福岡県柳川市にあるボートレーサー養成所では、訓練生に対して生活だけでなく、身だしなみにも厳しい指導が行われています。服装の乱れはもちろんのこと、顔や肌の汚れや爪の長さまでもチェックされます。服装の乱れは心の乱れ。訓練生はプロレーサーになる前に、社会人としての基本や心構えをここでみっちりと学ぶわけです。

 また、入所した訓練生は男子は丸刈り、女子は短髪にしなければなりません。稼業に集中するために、しばらくお洒落はおあずけとなります。

 しかし、そこは年頃の若者。男子の中には髪の毛以外で涙ぐましいお洒落をする者もいます。それは眉の形。形を整えるだけでは飽き足らず、どんどん「薄型化」する傾向にあります。男子のお洒落といえば、もうひとつ「髭」というものがありますが、これは御法度のようです。

 いっぽう、女子は女子でお風呂場などでお互いに髪の毛を切り合います。当然、そこには上手い人と下手な人がいるわけで、上手な人に自然と人気が集まります。

 ちなみに、過去には女子でも気合いを入れるために「丸刈り」を決行した訓練生がいました。現在、とても有能な女子プロレーサーになっている方ですが、さすがにこれには教官も「気合いのほどは分かるがやめてほしい」との苦言を呈したそうです。

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