3月18日、滋賀県の「しがスポーツ大使」に就任することになり、委嘱状交付式に出席してきました。過去には、ボクシングの山中慎介さんやプロ野球の松田宣浩さんらが名前を連ねる名誉ある任で、気持ちが引き締まる思いです。3歳から滋賀県の栗東で育ち、今も仕事のベースは栗東。ディープインパクトをはじめ、数々の名馬も、ここ、栗東に所属していました。滋賀県を盛り上げていきたいというのはもちろんですが、競馬を通して、少しでも皆さんに明るい話題を提供できるように、これからも頑張っていきたいと思っています。

「しがスポーツ大使」就任後、初となる3月20日から日の3日間競馬での白星は2つ。そのうちの一つが、アドマイヤビルゴとともに勝った皐月賞トライアルの若葉Sでした。以前、お伝えしたようにアドマイヤビルゴは、ディープインパクトを父に、フランス1000ギニー(G1)の勝ち馬、イルシーヴウェーヴを母に持つ、超の字が2つも、3つもつく良血馬。2017年のセレクトセールで、亡くなった前オーナーの近藤利一さんが5億8000万円で競り落とした期待のサラブレッドです。素質はいいけど、未完成だったデビュー戦のときとは違い、2戦目の今回は、返し馬から落ち着きがあって、全身をうまく使って走っていました。

――これは! 乗り心地も、手応えも、最高です。好スタートから道中3番手。直線入り口ではまだ前と5〜6馬身差がありましたが、GOサインを出したあとの走りは、ディープを彷彿とさせるような鋭い加速で、あっという間に突き抜けていました。勝ちタイムは1分58秒6。3歳春までに阪神芝2000メートルで、1分59秒を切ったのは、これまでクロフネただ一頭だけですから、いかにすごいかが分かります。

 しかも、まだまだ、良くなりそうな気配がありますから、間違いなくクラシック候補の一頭です。新型コロナウイルスの影響で、楽しみにしていたドバイワールドカップデーが中止。がっくりしたファンの方も多いと思いますが、それを吹き飛ばすような走りでした。

 この勢いに乗って、今週は、G1大阪杯にチャレンジします。僕のパートナーを務めてくれるのは、ジャスタウェイを父に、フェリスを母に持つ、ロードマイウェイ。前走、3月15日に行われたG2金鯱賞こそ2桁着順(10着)に終わりましたが、それ以前は、5連勝。着実に力をつけてきた上がり馬です。勝った競馬を見ても、逃げ、先行、差しと、どんな競馬にも対応できそうで、本命馬のサートゥルナーリアがいないここでは、十分に勝負できそうです。

 狙うはキタサンブラック以来のG1昇格後2度目の制覇。競馬ができる喜びをかみしめて、暗い空気を吹き飛ばすような最高の騎乗、最高の結果を求めて、今週も頑張ります。

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