藤井聡太「3年連続勝率8割以上」の快挙! 17歳「強さ」の秘密の画像
藤井聡太「3年連続勝率8割以上」の快挙! 17歳「強さ」の秘密の画像

「とてつもない快挙です」 興奮気味に語るのは、全国紙文化部記者だ。

 高校生棋士の藤井聡太七段(17)が3月24日、大阪市の関西将棋会館で指された第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組で、稲葉陽八段(31)に勝利。2019年度の通算成績を52勝12敗、勝率8割1分3厘とし、プロ入り翌年の17年度以来、3年連続で年度勝率8割以上となる史上初の快挙を達成した。「将棋の世界で年度勝率が8割以上となるのは、数年に一度、達成者が出るかという稀有な記録。2年連続で8割以上となると、現行制度下では羽生善治九段(1987〜88年度)のみ。現行制度以前にさかのぼっても中原誠十六世名人(66〜67年度)が達成しただけです」(前同)

 専門誌記者がこう続ける。「しかも藤井棋士の場合、4年連続、5年連続と、この記録を伸ばしていく可能性があるわけです。まさに、“将棋界の怪物”と言っても過言ではありません」

 この藤井の強さの秘密はどこにあるのか? 月刊誌『将棋世界』(マイナビ出版)で、名人戦の撮影などを担当し、これまでに多くの棋士を撮影してきた写真家の弦巻勝氏が、こう分析してくれた。「今時の棋士らしく、コンピュータで将棋を学んできたせいか、藤井さんが闘志をむき出しにしての対局は、見たことはありませんね」

 たとえば、羽生には鋭い眼光で対局中に相手を威嚇しているように見える“羽生睨み”と呼ばれるものがあったが、藤井には、それはないというのだ。「藤井さんは実に真摯に淡々と指し、惜しげもなく持ち時間を使い、深く読むタイプ」(弦巻氏)

 局面が不利と自覚しているときは、ちょっと寂しそうな顔を見せることもあるというが、それでも冷静に勝負手を繰り出すという。「もちろん、あてずっぽうの手ではなく、指す手には読みの裏づけがあります」(前同)

 対局時の態度も、実に紳士的だという。「対局態度で、藤井さんを悪く言う棋士に会ったことがありません」(同)

 実は、デビューから注目されてきた棋士はそう多くない。弦巻氏がこう話す。「谷川浩司、羽生善治、渡辺明、そして藤井聡太の4人ぐらいなんです。その中で、藤井さんが前の3人と決定的に違っているのは、かなり早い段階からAIで学んでいる点です。昔の大山康晴名人の時代は、盤上だけの勝負ではなく、盤外の勝負もあり、実に人間的。ですが、今はシンプルに盤上だけの戦いになりつつあると感じます」

 3月31日に行われた最終戦に勝利し、最終的な勝率を8割1分5厘とした藤井。快進撃は、これからも続いていきそうだ。

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