北海道、東北を襲う「大地震」地獄シミュレーションの画像
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 新型コロナの感染拡大でパニック状態の日本に、東日本大震災以上の大地震が起きる――そんな恐ろしい現実が、実は我々のすぐ近くに迫っているという。4月21日、内閣府は、「発生が切迫している」として、北海道から東北地方北部の太平洋側を震源とする、巨大地震の新たな想定を公表したのだ。「地震の規模は、北海道沖の千島海溝で国内最大のM(マグニチュード)9.3、東北沖の日本海溝でM9.1が想定され、津波は岩手県宮古市で、最大で高さ30メートルにも達するだろうという衝撃の推計でした。千島海溝の震源域は、北方領土の沖合まで伸びる広さで、地震のエネルギーは、あの東日本大震災の2.8倍にも達するとのことでした」(全国紙社会部記者)

 9年前の東日本大震災とも重なる地域に、なぜまた巨大地震が起きるのか。防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏が解説する。「日本海溝では、東日本大震災が起きたときに、岩手以北の断層は動いていなかったんです。そのため、エネルギーが放出できておらず、地震の発生リスクが残されていたんですね。また、千島海溝では、17世紀を最後に巨大地震が途絶えていて、こちらも、その切迫性が指摘されていました」

 東日本大震災は、死者・行方不明者合わせて約2万5000人の被害者を出したが、再び巨大地震が起きてしまったら、いったい、どうなってしまうのか。「心配なのは、東日本大震災の体験から危機意識の高い東北よりも、今回危険だとされている北海道です。根室など人口の多い都市にも20メートルを超える津波が想定されているので、危機意識を持って、対策を急ぐべきでしょう」(前同)

 さらに不安なのは、福島第一原発のすぐ近くの地域。浪江町には18.9メートル、南相馬市には19メートルの津波が襲うと想定されているのだ。「震災後、福島原発に増設されている防潮堤の高さは、今回の想定を下回る11メートルしかありません。極めて危うい状況です」(前出の社会部記者)

 今、我々にできるのは、まずは命を守る「最低3日分の水と食糧の備蓄」。あとは、想定が外れることを祈るしかない。

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