週刊大衆『ボートレース訓練生・美波』第32回
週刊大衆『ボートレース訓練生・美波』第32回

 漫画内にもあるようにボートレーサー養成所に入所すると「個人の娯楽」はほとんどなくなります。

 朝は6時に起床し、消灯は22時ですが、その間テレビを視聴することができるのは7時からの朝食時と12時からの昼食時、そして17時からの夕食時と19時からの自由時間のわずかな時間だけです。しかも、テレビは食堂に1台しかなく、ほとんどの場合は「ニュース番組」が流れています。もちろん、誰も「アニメやドラマを見よう」などとは言い出しません。

 また、館内には一応「娯楽室」という場所があり、雑誌も閲覧できるのですが、当然のごとくソレは「ボート雑誌」だったりします。

 そうなると、多くの若者が「早めに部屋に帰って携帯やパソコンでもいじろうか」という展開になりがちですが、こと訓練生にとってはそれも不可能です。なぜなら、ボートレーサー養成所では携帯もパソコンも持ち込みが禁止だからです。

 つまり、ボートレーサー養成所には「娯楽はない」といっても過言ではないのです。

 そんな中、時折、訓練生の楽しげな声が聞こえる場所があります。教室です。何をしているかと覗いてみると、プロレーサーの運転動画を見て嬌声を上げているのでした。要するに、訓練生にとっては「娯楽=ボート」なのです。

 ただ、嗜好品に関して言えば、酒は持ち込み禁止ですが、タバコは指定場所で吸うことができます。もちろん喫煙者は、ちゃんと「成人」しております。実は、訓練生の中には、一度社会人経験を積んでからボートレーサーを目指す者も少なくないのです。

 なにはともあれ、養成所は訓練生が「ボートに集中できる環境」が完璧なまでに整っているのです。

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