海上自衛隊は中国海軍に勝てない? 米研究機関が発表の画像
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 中国海軍の軍事能力が、すでに海上自衛隊を大幅に上回っている――。そんな報告書が今月発表された。「これはアメリカの研究機関『戦略予算評価センター』による、日中の海軍力を比較するレポートです。その中には、尖閣諸島が中国によって奪取される可能性も研究されていました」(全国紙政治部記者)

 しかも、海上保安庁のデータによると、今年1〜4月に発生した中国の公船による尖閣諸島接近件数は、同時期で過去最多になっているという。5月9日には、中国の船が領海侵犯したうえに、日本の漁船を追尾する事態も発生した。領海侵犯は許し難い暴挙だが、専門家の中には、新型コロナによる経済の停滞など、習近平体制への国民の不満をそらすため、日本へ強硬な姿勢を示しているという見方もある。「河野太郎防衛相はこうした事態を受け、アメリカのエスパー国防長官と電話会談。アジア太平洋地域での“即応態勢”を日米で維持していくことを確認するなど、緊張状態が続いています」(前同)

 そんな状況下に発表された、冒頭の報告書。日本国民なら“海上自衛隊は中国海軍に勝てない”とは信じたくない報告である。軍事ジャーナリストの井上和彦氏が、こう解説する。「今回の発表は主要水上艦などの配備数を基にしています。量的な観点で言えば、中国海軍は日本の海上自衛隊を凌駕するでしょうね。日本は予算に限りがあり、人員の確保にも困難があったりと、防衛力整備にはものすごく制限があるため、数を極端に増やすということができないんです。それに対して中国は、増やそうと思ったら、倍にも3倍にもできますからね」

 量では勝てないというが、一方で海上自衛隊の強みもあるという。「練度が全然、違います。海上自衛隊が保有している潜水艦は世界トップクラスの性能を誇ります。それに加え、日本はアメリカとの訓練によってノウハウを積み重ねてきました。これは何物にも代え難いものですね。そこが大きなポイントだと思います」(前同)

 さらに、日米のつながりは中国への牽制にもなっているという。「もし仮に本格的な戦闘状態に突入した場合は、日米同盟があります。海上自衛隊はアメリカの援軍を当てにするでしょうし、中国は自衛隊に手を出したら、後ろには必ずアメリカがいるんだというのを分かっているはずです。今回の発表のように、物量という面で双方の差を見るのではなく、軍隊の練度や実績、日米の同盟関係などの要素を加味して考えるべきというのが結論ですね」(同)

 とはいえ、戦闘が起こらないことを願いたいところだ。

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