2021年の日本ダービーを目指した戦い、2歳新馬戦がスタートしました。今年、産駒がデビューする新種牡馬は、G1・6勝のモーリスを筆頭に、15年の皐月賞&日本ダービーの優勝馬ドゥラメンテや、NHKマイルCとマイルCSを制した生粋のマイラー、ミッキーアイル。そして、フランスのイスパーン賞と香港の香港Cという2つの大きな勲章を僕にプレゼントしてくれたエイシンヒカリなど、名前を聞いただけでワクワクしてくるような馬が顔をそろえています。

 新馬戦は、東京と阪神で、土曜、日曜各1レースずつで計4レース。僕が騎乗したのは、土曜がキズナ産駒のダディーズビビッド。日曜がエピファネイア産駒のバルレッタ。どちらも1年目で結果を出した種牡馬の仔で、人気は新種牡馬の産駒に持っていかれましたが、十二分に勝負になると思っていました。結果は、日曜のバルレッタは無事にゴールしての6着。土曜のダディーズビビッドは、2番手からの競馬で直線ジワジワと伸び、記念すべき、2歳世代最初の勝利を飾ることができました。デビューを終えて、これからよくなりそうな感じは2頭とも同じですが、ダディーズビビッドは、能力だけで走り、それでも勝ってしまうあたり、2走目以降がさらに楽しみです。

 他の3レースを制したのは、土曜東京が、マツリダゴッホ産駒のウインアグライアで、日曜阪神がドゥラメンテ産駒のアスコルターレ。日曜東京が、ディープインパクト産駒のサトノレイナスです。この馬たちとは、いずれ、どこかでぶつかることもあると思うので、レース内容など、しっかりと頭に記憶しておく必要があります。

 それでは今週末の騎乗馬です。夏競馬3週目の今週は、阪神、東京、函館の3会場開催になりますが、僕が参戦するのは函館競馬。サマースプリントシリーズの第1戦、函館スプリントSで、パートナーはロードカナロア産駒のダイアトニックの予定です。

 武家のルーツがある函館は、僕にとっても第二の故郷で、いつ訪れても心が落ち着く居心地のよい場所。北の大地がもたらすおいしいものを味わえば、それだけで活力が湧いてきます。ただ、参戦の機会が少なく、これまで函館スプリントSを勝ったのは、このレースが創設された94年の第1回のみで、パートナーはゴールドマウンテン。札幌スプリントSとしてレースが行われていたときのことです。

 あれから26年……前走、高松宮記念3着という実績を持つダイアトニックとともに挑む今年は、2度目のVの大チャンスです。勝って飲むお酒と、負けを噛み締めながら飲むお酒なら、勝って飲むほうが10倍……いや、100倍楽しい。残念ながら、無観客でのレースとなりますが、北海道の、全国の競馬ファンに喜んでいただけるよう、今週も全力プレーで挑みます。

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