史上初となる無敗の三冠牝馬誕生(デアリングタクト)に続き、牡馬クラシックは、ディープインパクト産駒のコントレイルがデビュー7連勝で菊花賞を制覇。コロナ禍に翻弄された2020年は、歴史に残る年となりました。チーム・デアリングタクトと松山弘平騎手、チーム ・コントレイルと福永祐一騎手に“おめでとうございます”の言葉を贈りたいと思います。

 僕はというと、秋華賞は2週間隔離期間のために自宅でテレビ観戦。一発を狙っていた菊花賞では、騎乗依頼をいただいていたアンティシペイトが4/6の抽選で除外。競馬場でのレース観戦になってしまいました。一人の騎手としては、正直、悔しいという気持ちが残ります。でも、そんな気持ち以上にうれしかったのが、無観客で行われた桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービーとは違い、京都競馬場に足を運んでくれたお客さんの前で大記録が生まれたことです。ファンあっての競馬。778人の拍手と歓声が、改めて、そのことを教えてくれました。

 それにしても、ディープは本当にすごい馬です。現役時代もすごかったけど、親子で無敗の三冠馬というのは、海外でも例がありません。確率はジャンボ宝くじの1等、0.00001%よりはるかに低い0.00000003%だとか。改めてディープの偉大さに頭が下がります。

 そんなディープに負けないように、2日間で17鞍に騎乗した僕は、土曜3勝、日曜2勝の固め打ちとなりました。ゴール前の接戦を制した2歳未勝利のライフサイエンス。スピードで圧倒した2歳新馬のスーパーウーパー。5馬身差の圧勝で人気に応えた壬生特別のエレヴァート。3馬身差で勝ち切った3歳以上2勝クラスのカフジキング。そして、ゴール前で差し切った桂川Sのコンパウンダーと、いずれも、納得のレースでした。

 この勢いのまま、週末のJRAは、7日阪神のメイン、2歳牝馬限定戦、G3ファンタジーSで、パートナーはメイケイエールの予定です。前走、小倉2歳Sは、決してスムーズな競馬ではありませんでしたが、それでも勝ってしまったように、最後の切れ味と能力は、かなりのものです。ここを勝って、G1阪神JFへ。夢は大きく広がります。

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