西暦2021年、令和3年――新しい年が始まりました。前年の成績がいいときも、いまいち振るわなかった年も、「さぁ、ここからまた新たなスタートだ!」と、気持ちをリセットしてきましたが、いまだコロナ禍が収束しない今年ほど、それを強く意識したことはなかったような気がします。

 昨年を振り返ると、中止や延期を余儀なくされた世界の競馬に比べ、日本では一時期、無観客競馬が続いたとはいえ、関係者が一丸となり、それぞれの立場で努力した結果、休むことなく続けることができました。個人的には50代に突入してからノルマにした、年間100勝をクリア。一昨年の111勝を4つ上回る115勝を挙げることができましたが、「もっと勝てたなぁ」と思うレースも1、2、3……両手の指では足りないほどあるので満足はしていませんが、納得はしています。

 ただ一つ……残念なのは、G1タイトルを僕のパートナーたちにプレゼントできなかったことです。昨年に史上初となる3歳牡馬、牝馬の“無敗三冠馬”同時誕生は、ホースマンとしてはうれしいことですが、抵抗できなかったのは反省材料。それに加えて、クリストフ一人にG1タイトルを8つも持っていかれたことは、大いに反省すべきです。

 今年こそは。年が改まり、干支は子から丑へ。G1の勲章に向かって、駆け上がりたいと思っています。僕がジョッキーになって初めて迎えた丑年は、1997年でした。この年は、NHKマイルC(シーキングザパール)、宝塚記念(マーベラスサンデー)、天皇賞(秋)(エアグルーヴ)と、3つのタイトルを獲得。2度目の09年は、名牝ウオッカとともに、ヴィクトリアM、安田記念と2つの勲章を手にしました。3度目となる今年は、過去2度を上回るという覚悟を持って、レースに臨みたいと思っています。

 1月5日、中京競馬場で行われた京都金杯と、いつもと同じ舞台の中山金杯で幕を開けた今年の競馬。1月17日のメインは、5戦4勝の期待馬、アドマイヤビルゴとともに、G2日経新春杯に挑む予定です。春の最大目標は、G1大阪杯。キャリアの浅い彼にとっては、ここが大きな試金石になります。

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