現在、日刊大衆で連載中のボートレース漫画「なみじょ」が二次元から飛び出して三次元のボートレーサーにインタビューをすることになりました。
ずばり、テーマはボートレーサーの素顔。普段、過酷な勝負の世界に生きるレーサーの方々に私生活や趣味、そして「最近のお悩み」などを聞いていこうと思います。
第1回目は福岡出身の渡邉優美選手にお話をお伺いしましたが、第2回目は京都府出身の女子レーサー・森世里選手です。
ちなみに、森選手は旦那様も同じボートレーサー和田操拓(あやひろ)選手。現在2人の娘さんを育てる「ママさんレーサー」ですが、産休明けの2021年3月6日に平和島ボートで行われたマクール杯でいきなり優勝し、今後の活躍が大いに期待されております。
果たして、ボート以外では、どんなことをしているのでしょうか。まずは簡単に森選手のプロフィールをご紹介します。
【森世里選手プロフィール】
森世里(もりせり)
生年月日=1988年8月28日
身長161センチ
支部=滋賀
出身地=京都府
登録期=106期
級別=B2級
それでは森選手にお話を聞いていきましょう。
――ボートレーサーになろうと思ったきっかけはなんですか?
「小さい頃から体を動かすのが好きだったんです(笑)」
――森選手は京都ご出身ということですが、どんな少女時代を送られていたんですか?
「京都と言っても、私が育った場所は何にもないところでしたね。いつも山に登って遊んでいました。今は廃校になってしまいましたが、築300年の学校に片道3キロかけて歩いて通っていましたね」
――なんと! まるで野生児のような少女時代を送っていたんですね。
「はい。さすがに熊は出てきませんでしたが、鹿とか狸は普通に道端にいました(笑)」
――野生の動物たちが身近にいたなんて、本能と身体能力を鍛えるにはもってこいです。そんな森選手は、学生時代にどんなスポーツをしていらっしゃったんですか?
「ソフトボールと、ごくたまに陸上もしていました。ソフトボールが中学から大学1年までやっていましたね」
――ソフトボールはかなり長くやっていたんですね。そのままソフトボール選手になろうとは思わなかったんですか?
「ソフトボールの選手にはなりたかったんですけど、実力がちょっと伴わなかったんですよ(笑)。それで、進路や将来のことをあれこれ悩んでいたら、親からボートレーサーの道を進められたんですよ」
――確か、森選手のお父様は元競輪選手でしたよね?
「そうです。父は私が小さい頃から『お前はボートレーサーに向いているからやってみれば?』って言ってました。後から知ったんですけど、実は母もボートレーサーになりたかったみたいなんです(笑)」
――じゃあ、家族全員が森選手がボートレーサーになることを望んでいたわけですね。それで旦那さんまでボートレーサーなんですから、ものすごい一族です。
ところで、森選手は現在、私生活で趣味やマイブームはあるんですか?
「現在の趣味はやっぱり子供とお出かけすることですね。あとは空いた時間があればヨガをしています」
――森選手は本当に体を動かしているのが好きなんですね?
「そうかもしれません(笑)。あと、今は全然、行けていないんですけど、コーヒーが好きなので、喫茶店巡りなんかもしていました」
――なんと! 大人の趣味ですね。ちなみに、森選手の好きな食べ物はなんですか?
「肉よりは魚ですね。お寿司が好きです。あと甘い物も好きですね」
――好きな甘味は和ですか? それとも洋ですか?
「和ですね。主に抹茶系が好きです」
――それは京都出身というのも関係しますか?
「あまり関係ないですね(笑)」
――最近の「お悩み」などはありますか?
「やっぱり子育てですね(笑)。自分の時間がまったく取れないことと、睡眠が全然、取れないことが悩みです(笑)。
――睡眠不足の原因は、やはりお子さんの夜泣きですか?
「そうですね。でも、最近ようやくなくなりはじめたところです。だから、たまにレースに行くと楽ですね。朝までぐっすり眠れるし、お風呂にもゆっくり入れます。そんな時はレースだけを楽しめる喜びを深々と噛み締めていますね。やっぱり私、ボートに乗るのが大好きなんですよ」
――森選手が今、プライベートで一番やってみたいことはなんですか?
「海外旅行に行きたいです。新婚旅行でイタリアに行ったんですけど、もう一度行ってみたいですね」
――それは家族でですか? それともお一人で?
「両方です。一人旅をしたことがないので、一度やってみたいですね。同期の今井美亜ちゃんなんかは、一人でアメリカに旅行に行ったりしてるんですよ。すごいと思います」
――これから習ってみたいことはありますか?
「今、娘にピアノを習わせているんですが、自分も楽器ができたらいいなって思います。でも、今からだとちょっと難しいかな。あとは得意料理のレパートリーも増やしたいですね」
――ちなみに森選手の得意な料理はなんですか?
「生姜焼きです(笑)」
――それだけでも十分すごいと思います。
もし、森選手がボートレーサーになっていなかったら、どんなお仕事をしていると思いますか?
「大学の時に専攻が幼児教育だったから、保育士さんになっていたんじゃないかな。もともと子供は大好きなので(笑)」
――森選手の保育士さんは、すごく人気が出そうですね。もしかしたら、ボートレーサーの中では極めて珍しい「子供に人気のボートレーサー」になれるかもしれませんね。ちなみに、ボートレーサーとしての今後の展望はありますか?
「娘たちが大きくなるまでは子供中心の生活をしようと思っているので、今現在はこれっていう目標はないんです。ただ、産休が明けてレースに復活してからは、落ち着いて周囲をよく見ることができるようになったような気がします。実は産休に入る前は意味もなく焦っていて、けっこう無理なターンもしていたんですよね(笑)。今は気持ちを楽にしながらレースそのものを楽しんでいます」
――それが結果的に優勝に結びついたのかもしれませんね。今後のご活躍も大いに期待しております。このたびはいろいろとお話を聞かせていただいてありがとうございました。
森世里選手のインタビューはいかがでしたでしょうか? もともと備わっている身体能力に冷静な判断能力が加わり、さらに心の底からボートレースを楽しんでいる森選手は、ひょっとしたら今が一番の好調期なのかもしれません。今後の活躍が大いに期待できます。ぜひ注目してください。
【森世里選手の出場予定】
2021年6月29日~7月2日『四国新聞社杯』(丸亀)
https://www.boatrace.jp/owpc/pc/data/racersearch/profile?toban=4605