毎年、夏は小倉を主戦場にしてきましたが、クリストフ(・ルメール騎手)に勧められ、今年は函館競馬にフル参戦しました。1着9回、2着13回という、まずまずの成績を挙げることができました。小倉で汗をダラダラ流しながら騎乗するのも悪くありませんが、涼しい北海道で過ごす夏も、いいものです
函館開催が終了した8月14、15日に今年、開設90周年を迎えた小倉競馬場へ。相性のいい小倉で、これまでに挙げた勝ち星は歴代1位の387勝。重賞も18勝していて、僕にとっては、第二のホームとも言うべき競馬場です。
さぁ、ここから一気にギアを上げて――こんなワクワクした気持ちで小倉に入れた理由の一つには、騎乗馬に注目馬がそろっていたことがあります。
スマホのゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』で知られる、サイバーエージェントの社長、藤田晋氏の馬主デビューとなったデュガ。
父・ディープインパクト、調教師は幼なじみの池江泰寿先生、オーナーは池江泰郎さんというオールタイムハイもいました。
デビュー戦でダービー馬シャフリヤールと接戦を演じたヴィヴァンも楽しみでしたし、急遽、騎乗依頼をいただいた小倉記念のスーパーフェザーも、一発あるかも!?
と思わせてくれるデキの良さでした。
結果は、新馬戦ではなく、いきなりオープン特別のフェニックス賞でデビューしたデュガが3着。オールタイムハイは直線で失速して13着で、ヴィヴァンは3角から急に手応えがなくなって4着でした。
狙っていた作戦がハマって、一瞬、勝てるかもと思った8番人気のスーパーフェザーは、あと一歩及ばずの3着までと、この2日間で上げた白星は、メイショウナリヒラの一つだけに終わりましたが、泥んこ馬場にもがきながらも、馬たちは一生懸命走っていました。もう一度、チャンスをいただけたら、次はさらに、いい結果を残したいと思います。
気持ちを切り替えて、8月29日は札幌競馬に参戦します。
キーファーズ所有のラブアンバサダーは、3歳以上1勝クラス(芝1500メートル)に。メインのG3キーランドC(芝1200メートル)は、復活をかけたメイケイエールと臨みます。
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