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死に直結する睡眠時無呼吸症候群の恐ろしすぎる末路

[ヴィーナス7月20日号]

今年3月に発生した、北陸自動車道での夜行バス衝突事故。運転手と乗客の計2人が死亡、そのほか乗客24人が重軽傷を負った。
「このとき死亡した運転手が、睡眠時無呼吸症候群の要経過観察と診断されていたため、この病気への注目度が改めて高まりました」(全国紙社会部記者)

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に、呼吸が10秒以上停止する"無呼吸"が、5回以上繰り返される病気。主に、イビキや昼間の眠気といった症状がある。
「国内の潜在患者数は200~300万人とも推測されています。厚労省の調査では、睡眠時無呼吸症候群患者の交通事故率は、健常者の約7倍で、酩酊状態の人より、ハンドル操作ミスが多いとのデータもあります」(前同)

一歩間違えれば死に直結する、恐ろしい病なのだ。
「そのうえ、自覚症状がなく、周りに指摘されるまで気づかないのが特徴。それゆえ、治療を受けているのは、ほんの一握りです。交通事故を起こして初めて病気に気づく人も多いといいます」(同)

IT企業で働くSさん(41)も、患者の一人。
「車に友人2人を乗せて、高速を走っていたら突然、頭をはたかれまして。"お前、眠ってただろ!"って言うんです。自分では、まったく覚えがなかったので、びっくりしました。もし一人だったらと思うと、ゾッとします」

もともとイビキがうるさかったため、その治療をしようと病院を訪れたところ、睡眠時無呼吸症候群と診断されたという。

だが、そもそもなぜ、寝ている間だけ呼吸が止まってしまうのか?

睡眠障害の治療を専門に行う、睡眠総合ケアクリニック代々木の伊藤永喜医師は、こう語る。
「筋肉のかたまりである舌は、寝ると緩んでノドのほうにたれ下がります。そうすると気道が塞がり、呼吸しづらくなるんです」

さらに、メタボ体型だと、その可能性は非常に高まる。
「太ると、気管の壁が脂肪で厚くなるため、気道自体が狭くなります。そのうえ、舌は脂肪がつきやすく肥満により大きくなるので、ますます気道を塞いでしまいます」(前同)

また、30代からは要注意。
「老化が始まるため、舌の緩みやたるみが一層ひどくなり、ノドを塞ぎやすくなってしまいます」(同)

営業トークの途中でもウトウト!強烈な睡魔に人生を狂わされ……

そのほか、遺伝的な要因もあるという。
「親子で声が似ているということは、ノドの構造も似ているということ。親がイビキをかいていたり、睡眠時無呼吸症候群だった人は、自分もそうなる可能性が高いです」(同)

こうして睡眠時に無呼吸になると、どんなに寝ても実は眠れていないという、悪夢のような生活が始まる。
「重症になると、無呼吸時の酸素濃度がエベレストにいるくらい、薄いことも。そのたびに呼吸しようと、脳が覚醒するので、熟睡できません」(同)

人間が生きるうえでは、脳を休める"ノンレム睡眠"が必要となるが、これが一切できないというのだ。

そのため、日中に眠気やだるさ、集中力低下といった症状が出るのだが、これが、まさに人生を狂わせる。

妻に寝息が止まっているのを指摘され、病気に気づいたというメーカー勤務のIさん(42)は、こう語る。
「デスクワーク中の居眠りは当たり前。重役が出席する社内会議でも寝てしまったり、営業先で先方と話している最中にウトウト……なんてこともありました。社内では、すっかりリストラ候補ですよ……」

それだけではない。病気を放置すれば、命に関わる病をも引き寄せる、恐ろしすぎる末路が待っている。
「無呼吸時に酸素が減って苦しくなると、心拍数が上昇します。それが高血圧や脳梗塞、心筋梗塞の原因となるんです。また、熟睡できず、常に脳が興奮状態だと、インスリンが多量に分泌され、糖尿病にもかかりやすくなります」(前出・伊藤医師)

こうした状況下では、太りやすくもなるため、さらに無呼吸になるという悪循環が起こってしまう。
「自宅でできる簡易検査もあるので、早めに受診しましょう」(前同)

あなたの睡眠は、本当に大丈夫だろうか――。

睡眠時無呼吸症候群セルフチェック チェックの数が多いほど危ない!?

□イビキがうるさい
配偶者や友人に指摘されたことがある人は危険度大! 隣の部屋まで聞こえるなど、音が大きいほど、ノドが塞がっている証拠。年をとってイビキをかくようになった人も要注意。

□若い頃より太ってきた
若い頃ヤセ型だった人は、気管がもともと細いため、脂肪がつくと、急激に狭くなりやすい。10%の減量で無呼吸を25%減らせるというデータがあるくらい、肥満は大敵なのだ!

□日中によく眠くなる
重要な会議や運転中など、緊張感がある状況でも寝てしまう、寝てるつもりはないのに周りから居眠りを指摘される、頭がぼんやりして集中できないという人は、すぐに病院へ!

□アゴが小さく、小顔だ
意外なことに、ハンサムな小顔タイプも油断禁物! 生まれつきアゴが小さかったり、下アゴが後退している人は、骨格的にノドが塞がりやすく、睡眠時無呼吸になりやすいのだ。

□舌が大きく、歯型がつくこともある
鏡の前で、舌を下に向かって突き出したとき、口蓋垂(のどちんこ)は見えているだろうか?見えない人は、舌が大きいタイプ。また、二重あごの人は、舌が大きめなことが多い。

□朝起きたとき頭痛がする
無呼吸時の酸素濃度は、高山病になってもおかしくないくらい低い。だから当然、頭痛も起きる。さらに、寝たり起きたりで脳は一晩中、働いているため、翌朝も疲れが取れない。

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