日刊大衆TOP コラム

第42回 「すき家」の業績下落…牛丼チェーンを取り巻く悪夢!?

ボートレース戸田
https://www.boatrace-toda.jp/
GⅢ 戸田マスターズリーグ第10戦・週刊大衆杯

1isii1

須田慎一郎が徹底予測!中高年のための「とっても大事なオカネの話」
第42回 「すき家」の業績下落…牛丼チェーンを取り巻く悪夢!?


牛丼チェーン業界において、かつては「勝ち組」の名をほしいままにした「すき家」だが、ここ最近では同社の業績下落が止まらず、苦戦が続いている。

「はっきりいって、すき家が確立したビジネスモデルが崩壊したということ」(大手牛丼チェーン運営会社幹部)

ここでいう「すき家が確立したビジネスモデル」とは、徹底的なコストカットを図ることで、一定水準以上の品質の商品(ここでは牛丼)を、競合他社よりも10円でも安く提供することで差別化を図るというもの。こうしたビジネスモデルを進めていく上で、徹底的に進められたのが、人件費のカットだった。

すき家が「ワンオペ」を取り入れた結果…

とはいえ、安い給料(時給)では人は集まらない。そこで、すき家が取り入れたのが「ワンオペ」という手法だ。この「ワンオペ」とは、来店客が少ないとされる深夜の時間帯において、原則的に1人のアルバイトがオペレーション(店舗運営)をするというものだ。

「通常、この種の業種の場合、最低でも2人の人員が必要とされる。それは、防犯面でも必要な対応なのです」(前述の大手牛丼チェーン運営会社幹部)

しかしすき家は、強引にこうした体制をとることで実質的に人件費を半分にし、業界最安値の牛丼を消費者に提供することを可能にしたのである。
このワンオペは、2人分の仕事を1人のアルバイトにやらせるということ。このため、あまりにも過酷な労働環境になってしまったために、すき家は「ブラック企業」のらく印を押され、必要な数のアルバイトを確保することが困難になり、店舗の運営そのものに支障をきたすようになってしまったのだ。

とはいえ、労働環境を改善させてしまうと人件費アップにつながり、結果的に牛丼価格の上昇を招き、競合他社との差別化が図れない、というジレンマに陥ってしまったといっていいだろう。

「ゼンショー」が「ゼンパイ」にならないために…

これに対して同業他社は、吉野家の「牛すき鍋膳」に代表されるように、高価格路線にシフトしているのが実情だ。しかし、こうした商品が提供できるのも、人員に余裕があるからに他ならない。

すき家も同業他社に追随する形で、同様の商品の提供をスタートさせたが、人員不足がたたって商品の提供方法を変えざるを得ない状態に追い込まれてしまった。

すき家を運営するのは、ゼンショーホールディングス。その社名の由来は、すべての競争に勝つ、というところからきている。しかしこのままでは、「ゼンパイ(全敗)」になりかねない。

果たしてすき家は、そのビジネスモデルを見直すのだろうか。


須田慎一郎(すだ しんいちろう) プロフィール
1961年、東京生まれ
経済ジャーナリスト。日本大学経済学部卒。経済紙の記者を経て、フリー・ジャーナリストに。「夕刊フジ」「週刊ポスト」「週刊新潮」などで執筆活動を続ける傍ら、テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」、読売テレビ「たかじんのそこまで言って委員会」、テレビ大阪「たかじん NO マネー」、ニッポン放送「あさラジ」他、テレビ、ラジオの報道番組等で活躍中。 また、平成19年から24年まで、内閣府、多重債務者対策本部有識者会議委員を務める。政界、官界、財界での豊富な人脈を基に、数々のスクープを連発している。

第42回 「すき家」の業績下落…牛丼チェーンを取り巻く悪夢!?

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.