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御意見番の舌戦!野村克也VS張本勲 プロ野球「猛毒トーク」バチバチ対決

[週刊大衆08月10日号]

御意見番の舌戦!野村克也VS張本勲 プロ野球「猛毒トーク」バチバチ対決

スポーツにおいても、褒めることが当たり前の時代。だが、この2人は今日も"言葉の愛のムチ"を振るう!

歯に衣着せぬ直言で知られる球界の御意見番、ノムさんこと、野村克也氏(80)と、ハリさんこと、張本勲氏(75)の"猛毒トーク"が止まらない。

野村氏は『S☆1』(TBS系)、張本氏は『サンデーモーニング』(同)を主な舞台にプロ野球を"メッタ斬り"するのが名物化している。ともにパ・リーグを代表する強打者として一時代を築いた実績があるだけに、説得力が違うのだ。
「"ボヤキ"のノムさんに"喝!"のハリさんというタイプの違いはありますが、当たり障りのないことしか言わない野球評論家が多い昨今、球界でもテレビ界でも、両巨頭の存在感は増すばかりです」(民放スポーツ局ディレクター)

野村氏のボヤキは、もはや伝統芸の域に達しつつある。細かいうえに、相当ねちっこいのが特徴。
"天敵"巨人の采配については特に厳しく、ヤクルトが2-0で勝利した5月17日の巨人-ヤクルト戦について『S☆1』では、随所にノムさん節が炸裂した。7回裏、無死一、二塁で打撃不振の村田修一に強攻させ、ダブルプレーに打ち取られた場面では、「試合というのは正攻法と奇策の組み合わせだけど、こんなところで奇策、奇襲を使う場面か?」とボヤく。

さらに9回裏、2死三塁の場面で阿部慎之助がセンターフライに打ち取られると、阿部の打撃フォームについて、ひと言。
「なんで今のバッターは、あんな高いところで(バットのグリップを)構えてるの? ストライクゾーンはここなんだから、もっと下で構えればいいんだよ、肩のラインで」
と言いながら身ぶり、手ぶりで打撃フォームまで実演してみせたのだ。

基本的に野球の話しかしない野村氏に対して、張本氏は『サンデーモーニング』でスポーツ全般を扱う人気コーナー「週刊御意見番」をレギュラー担当中だ。
まずは野球――。
連続試合安打記録33試合まで、あと2つと迫っていた西武の秋山翔吾。7月14日の楽天戦、同点で延長に突入した10回1死ランナーなしで、秋山は微妙なボールを見極め、出塁。同時に連続試合安打がストップしてしまったのだが、これに憤ったのが張本氏。
「見逃してストライクを取られたら、どうするの。際どい球だから絶対に手を出さないとダメですよ!」

さらに、「喝に近い!」とまで言い切った。だが、チームの勝利を考えれば、記録よりも出塁を優先した秋山は褒められるべきもの。張本氏には、ファンだけでなく、球界関係者から疑問の声が上がるほどだった。

その鋭い舌鋒は、他のスポーツにも容赦がない。
今年4月にはサッカーJ2、横浜FCの三浦知良に「もうお辞めなさい」と引退勧告。ファンから大ブーイングされる一幕もあった。
「カズファンには申し訳ないけど、J2は野球で言うと2軍で話題性がない。そろそろ若い選手に席を譲ってやらないと。しがみつく必要はないでしょ、これほどの選手なんだから」

これには、ネットを中心にファンが「引退はカズ自身が決めること。余計なお世話だ!」と猛反発。
結局、当の三浦が「(昔、ファンだった)張本さんみたいな方に言われて光栄ですよ」と大人の対応をしたため、翌週の放送で張本氏はキングカズに「あっぱれ!」を進呈。

張本氏は、すっかりご満悦で「今度、会ったら、ご馳走するから」と語った。
「メジャーに行く理由は金」

プロ野球史に偉大な足跡を残した2人の御大。
球界きっての理論派でID野球の提唱者として知られる野村氏は、南海ホークスの4番・捕手として活躍。パ・リーグで9度の本塁打王、65年には戦後初の三冠王を獲得。監督としても南海、ヤクルトで5度のリーグ優勝、3度の日本一を経験した名将だ。

張本氏は東映フライヤーズの主砲として、パ・リーグで7度の首位打者に輝いたスラッガー。巨人に移籍した76年と翌77年には第一次長嶋政権の連覇に貢献。通算安打数3085本は、日本プロ野球記録である。ここで、プロ1年目は東映、2年目に南海に移籍した経歴を持ち、2人と縁の深い野球評論家の江本孟紀氏は、こう話す。
「2人とも能ある鷹には違いないんですが、ノムさんは"能ある鷹は爪を隠さない"タイプ。ハリさんは"能ある鷹は爪を隠す"タイプなんです。野村さんの緻密な野球理論はつとに有名ですが、暴れん坊のイメージが強かった張本さんの野球に対する洞察力も素晴らしいものがあった。そうでなければ、あれほど多くのヒットを打つことはできませんよ」

そんな2人に共通しているのは、大のメジャーリーグ嫌いの点だろう。
野村氏はかつて、こんな身も蓋もない話をしている。
「メジャーに行きたがる奴は自分を一番高いレベルで試したい、なんてカッコイイことを言ってるけど、本当の理由はお金ですよ」

一方の張本氏も手厳しい。
「大リーグの野球はレベルが低いよ。バッターもヘボばっかりだ」

2人には、ベースボールより野球のほうが上、という同じ思いがある。
「まあ、古い時代の人たちですから(笑)。昔よりは減ったとはいえ、ステロイドなどに近い筋肉増強剤を常用する一部メジャーリーガーに対して、軽蔑と嫌悪感を持っていることで一致してます」(スポーツ紙デスク)

メジャーリーグに対する反発は、日本人メジャーリーガーに対しても向けられる。天才打者イチローに対する激辛評がその典型だ。
野村氏は「彼は天才的な選手」と認めながらも、
「イチローは自己中なバッター。なぜなら、彼はフォアボールを選ぼうとしない。なんでもかんでもヒットを打つことしか考えていないのは、1番打者としてどうなのか」

野村氏とイチローの因縁といえば、96年のオールスター第2戦での「ピッチャー・イチロー」事件が有名だ。全パの仰木彬監督が9回表2死、バッターが松井秀喜の場面で投手にイチローを起用。これを嫌った全セの野村監督が、松井の代打に投手の高津慎吾を送っている。
「ノムさんは、お祭りだからとイチローを投手に起用した仰木さんにも、怒りをぶつけていましたね。イチローをしっかり教育しないと、チームを私物化するようなとんでもない選手になってしまうぞ、という憤りでした」(スポーツ紙ベテラン記者)
「松坂は8:2で活躍は無理」

張本氏もイチローと浅からぬ因縁がある。
09年、日本記録の3085安打をイチローに日米通算安打数で抜かれたときは『サンデーモーニング』の企画で、シアトルのセーフコフィールドを訪れ、大記録達成の瞬間を見届けている。
「ハリさんは、イチローに自分のサイン入りバットをプレゼントし、よくやったと祝福してました」(同記者)

プレゼントする側が逆のような気もするが、その後に残したコメントがまた、ハリさん節全開。
「イチローが、たとえ日米通算4000本安打を記録しても、日本記録を保持しているのは私です。メジャーは試合数が日本より多いので、イチローの日米通算安打数は参考記録にしかなりません」

12年、ヤンキースに移籍したイチローが8番、9番か、ベンチを温める機会が増えたときには、バッサリと言い切った。
「もう辞めてもらいたい。こんな使い方をされてたんじゃ(安打数の)記録も達成できないでしょ。お金もしこたま残ってるだろうし、辞めてもらいたいね」
と、"ハリさん流エール"を送っている。言葉は激しいが、2人の選手を見る目は確かだ。

今春、張本氏はソフトバンクの松坂大輔のキャンプを見て、こう評した。
「別人ですね。ヒジが下がりすぎているし、腕の振りが小さい。8:2で活躍は難しいと思うね」
復帰すらままならない、松坂の現在の姿を予見していたようだ。

一方、野村氏の最近のお気に入りは西武の2年目、森友哉でベタ褒め。
「とにかくスイングのスピードが速い。ボンボン振り回さなけりゃ、いずれ三冠王を取れますよ」

ノムさんの予言通りの大活躍を見せているが、森の茶髪を確認した途端、「こりゃダメだ。応援するの、やめたわ」と、手のひら返ししたのも野村流。
「ノムさんはよく"髪の乱れは心の乱れ"というんですが、茶髪やヒゲ、サングラスをしている選手が大嫌い」(スポーツ紙デスク)

ヘタな試合よりエキサイティングなノムさん、ハリさんの毒舌だが、7月13日には、DeNA・ヤクルト戦中継の副音声で解説を担当していた野村氏が突然、張本氏に牙を剥くハプニングが発生。

「朝の番組でいろいろ言ってるけど、彼に選手を批判する資格はないですよ。張本はバッティングだけしか興味がない。守備はいないも同然。おまえ、人のこと言えるのか? とテレビに向かって文句言ってるよ」

突然、張本氏に突きつけた"喝!"。この直接対決は、5歳年上の野村氏の年の功に軍配か……。
「球界広しといえども、ハリさんに、あれだけズケズケ物が言えるのはノムさんだけですよ」(江本氏)

球界御意見番の舌戦は、ヘタな試合より面白い!!

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