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ポスト安倍レース加速…小泉進次郎と橋下徹「2020年の総理大臣」はどっちだ!?

[週刊大衆2016年01月04・11日号]

ポスト安倍レース加速…小泉進次郎と橋下徹「2020年の総理大臣」はどっちだ!?

 東京五輪は選手だけの晴れの場ではない。そのとき、日本のトップの座は誰に――。野望を持つ両者の、水面下の行動を暴露!

 2020年に開催される東京五輪のメイン会場である新国立競技場のデザイン案が、ついに発表された。さらに、白紙撤回された大会エンブレムの再公募が締め切られ、1月7日から最終審査が始まる予定だ。つまずきながらも、ついに本格化する五輪への動き。そんな中、「いよいよ安倍晋三首相が“五輪総理”を目指し、自民党総裁の任期延長を視野に入れ始めた」(政治記者)と、永田町界隈で囁かれ出したのだ。

 現在、同党総裁の任期は、連続で「2期6年」と定められている。そのため、安倍首相の任期は18年9月に切れるのだが、「まずは、来年7月に衆参ダブル選挙を行い、衆院議員の任期を20年の五輪開催直前まで延ばす。さらに、現在2期目となる総裁の任期切れまでに、3選を認めるよう党の規約改正を行う目論みです」(前同)

 その後、衆院の任期満了を迎える20年7月までに、国会を再び解散して勝利すれば、五輪開催時に総理大臣の地位をキープできるわけだ。そこまでして“五輪総理”の座にこだわる理由を、政治評論家の浅川博忠氏はこう解説する。「五輪には世界中の政府首脳やマスコミが日本にやって来ます。その前面に立つことは、“日本のアベ”から“世界のアベ”へと飛躍する大きなチャンスなんです」

 過去にも五輪にこだわった政治家がいた。池田勇人元首相、その人だ。1964年の東京五輪閉会式まで総理の椅子に座り、翌日に退陣を表明。後継総裁に佐藤栄作元首相を指名した。「当時、池田総理はがんを患っていて、医師からはすぐ休養するよう勧められていましたが、緊急入院しながらも総理の座にこだわり続けたんです」(前同) それほど五輪開催国の首相の座には、魅力があるのだ。

 ところが、その座を狙うのは安倍首相だけではない。というのも、現在、盤石な態勢を築いているとはいえ、党の規約改正と2回の衆院選勝利が絶対条件なだけに、その道のりはやさしいものではない。むしろ、「実現可能性はそこまで高くない」(自民党中堅議員)。

 だからこそ、その間隙を縫ったポスト安倍争いの動きが加速しているのだ。「ピーク時から8割以上も党員が減少し、支持基盤が弱体化する自民党がトップに求めるのは、国民からの絶対的知名度と実行力。その視点で政界を見渡すと、2人に絞られたと言っていいでしょう」(前同) 一人は、小泉進次郎自民党農林部会長。そして、もう一人が、12月18日に任期満了で大阪市長を退いた橋下徹氏だ。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏も、「五輪後は人口減少、労働力不足、地方衰退などの難問への対応が求められます。その課題に応えられる候補として、進次郎氏と中央政界に進出するであろう橋下氏の2人が軸となっていくのは間違いないです」

 しかも、すでに両者のつば競り合いは始まっている。安倍政権が12月上旬に決定した、高齢者向けの3万円臨時給付金。ところが小泉氏は16日、自民党の合同会議に出席して「考え直すべきだ。政治的メッセージは何なのか、私には見えない」などと、安倍政権の政策を痛烈に批判したのだ。「調整を進める衆参ダブル選の勝利に向けた“バラマキ”と受け取られかねない政策に噛みつき、安倍首相を牽制した形です」(前同) 一方の橋下氏は、消費税率10%への引き上げと同時に導入する軽減税率を、食料品全般を対象としたことに対し、<(安倍首相は)凄すぎる>と、まるで秋波を送るかのように自身のツイッターで絶賛するのだ。互いに将来を嘱望(しょくぼう)される政治家同士だが、このようにスタンスはまるで逆。実はここに、五輪のホスト役を勝ち取ろうとする“戦略”が見え隠れする。つまり、確かな知名度を持つ両者が、今度は直接の支持基盤と人脈を確保しようというわけなのだ。

 小泉氏の場合、11年10月から13年9月まで務めた自民党青年局長時代に、党内の人脈を構築していた。「青年局は各都道府県連内にもあり、将来有望な県議や市議が務めています。進次郎氏は党本部の局長として全国を足繁く回り、彼らとの人脈を築いた。それはつまり、総裁選に出馬すれば、大半の地方票を獲得できることを意味しています」(前出の鈴木氏)

 続いて就任した復興政務官時代には、被災地からの並々ならぬ信頼を得ており、15年10月に農林部会長となるや、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)などの理解を求めるために、全国行脚を開始している。「自治会の会長クラスとも積極的に会うなど、草の根から人望を集めた」(自民党関係者)という。「そんな小泉氏に期待するのは、同じ自民党といえど、なあなあにならないこと。だからこそ、安倍政権への厳しい発言が彼の支持をより厚くする」(前同)

 一方の橋下氏は、地元・大阪では“人気政治家”の枠を越えた人望があるが、それは決して全国的なものではない。さらに、大阪市長・府知事としての実績は大きいが、国政実績ゼロというのは何より心もとなく、中央政界との人脈が薄いのも大きなマイナスだろう。「おおさか維新の会に合流するのは、片山虎之助・元自民党総務会長を除けばヒヨッコ議員ばかり。もし、ダブル選が行われて、そこで橋下氏が当選したとしても、中央政界という舞台では支持基盤が脆弱すぎる」(同) となれば、小泉氏が圧倒的に優勢に見えるが、事はそう簡単ではない。

「去る6月に安倍首相と菅義偉官房長官、それに橋下氏と松井一郎大阪府知事の4人が会食した際、首相から“国政に出たらいかがですか”という話が切り出されたといいます」(鈴木氏) 安倍首相からの禅譲となれば、支持基盤や中央政界での実績といった“弱み”を一気に逆転できる。つまり、前述した橋下氏から安倍首相への“秋波”には、自らの弱点を補おうとする橋下氏の思惑があるというわけだ。

「大阪ダブル選(府知事選と市長選)の際、官邸サイドは、自民党大阪府連が推す候補への支援に消極的でした。というのも、事前の世論調査の結果などから、おおさか維新の候補が圧勝すると読んでいたからです。大阪で圧勝した橋下氏の勢いを見せつけられ、この頃から官邸は、おおさか維新との連携を模索しているんです」(永田町関係者)

 さらに、そこには安倍首相のしたたかさも見え隠れするという。「キーワードは改憲ですね。安倍さんは、あくまで2020年まで総理の座にあり続けるつもりですが、もし政権維持が難しくなり、誰かに譲らなければいけないとしたら、安倍さんの念願である“改憲”にチャレンジできる人として、橋下氏を後継候補に指名する可能性はあります」(浅川氏)

 小泉氏と橋下氏。立場は異なれど、いや、異なるがゆえに、まったく違うアプローチを見せているというわけだ。いずれにしろ、その行方に大きく影響するのが、衆参ダブル選挙である。「高齢者への3万円給付を突如持ち出したように、増税への反発や軽減税率の駆け引きの観点などから、安倍首相は選挙に不安を抱えています。もし、選挙で不満が一気に噴出するようなことがあれば、五輪首相以前の問題でしょう」(全国紙政治部デスク)

 そのときこそが、小泉氏にとってのチャンス。「進次郎氏が自民党総裁になる前提として、まずは党の支持率が低下することがあります。自民党の立て直しの切り札として、若くて清廉なイメージの進次郎氏への待望論が高まりますからね」(前出の浅川氏) 遠い未来ではない、2020年。“若きリーダー”と“関西の雄”の、どちらが日本人2人目の五輪首相の座につくのか。2016年は、その動きは水面下だけには収まらないだろう。

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