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プレミア12の敗因から新監督分析まで…球界大物OBが2016年プロ野球をブッタ斬り!!

[週刊大衆2016年01月18日号]

プレミア12の敗因から新監督分析まで…球界大物OBが2016年プロ野球をブッタ斬り!!

 有力選手のメジャー流出に出戻り選手の体たらく。「プレミア12」で惨敗を喫した侍ジャパンは、そして今季の日本プロ野球界はどうなる!? 今回も、黒江透修氏(77)、江本孟紀氏(68)、川藤幸三氏(66)の情熱ほとばしる“御意見番”3人が、ズバッ、ズバッ、ズバッ!!

◆黒江透修(くろえ・ゆきのぶ)
1964年、読売ジャイアンツ入団。内野の要であり、巨人V9戦士の一人。引退後は、長嶋茂雄、広岡達朗、王貞治ら各監督を支えた名参謀として活躍
◆江本孟紀(えもと・たけのり)
1970年、東映フライヤーズ入団。その後、南海ホークス、阪神タイガースで活躍。8年連続二桁勝利を挙げた。引退後は政治家としても活躍
◆川藤幸三(かわとう・こうぞう)
1967年、ドラフト9位で阪神タイガース入団。代打の切り札として85年の阪神日本一に大貢献する。引退後はコーチ、野球解説者として活躍している

 今オフ、広島・前田健太のメジャー行きが話題になっている。日本の一流選手が海を越えてメジャーに挑戦するのは、もはや当たり前の光景だ。一方で、日本の球団はメジャーからの出戻り選手に高額年俸を支払い、大金をドブに捨てるような行為を繰り返している……。

 プレイボール早々、江本氏が喝を入れてくれた。「今は、日本とメジャーの実力なんて、そんなに違わないですよ。それなのにメディアは、いまだに日本人選手がメジャーに“挑戦”なんて言うけど、そんなこと、いつまで言うてんやと。行く選手は結局、金が欲しくて行くんだから。それを挑戦という言葉でファンを納得させ、美談を作ろうとしているだけ。向こうで稼げなくなって帰ってきた選手に対しても、みんな甘すぎる。松坂(大輔)には、ソフトバンクのファンがもっと怒らなあかん。もともと、そうした(松坂獲得の)大金は、ファンが球場に足を運んでくれたお金ですからね。今のファンは優しすぎます。このままでは、レベルがどんどん下がっていきますよ」

 黒江氏は、そうした風潮は、日本の野球界が“ガイジン天国”であることに起因するという。「メジャー帰りをありがたがるのは、外国人選手を考えられないような待遇で受け入れることと同じ。日本では複数年契約すると年俸を下げられない。松坂なんかも4年契約だろ。今のままだと給料泥棒だよ」

 同じく、「プロはハングリーさが最も重要。複数年契約は性に合わん」と語る川藤氏だが、そもそも日本復帰を前提に渡米するのが間違っていると話す。「わしゃ昔、藪(恵壹)がメジャーに行く前に言うたことある。“お前、あっちで役に立たんようになったら無人島行け。そこで一人で野球してからヨボヨボになってから帰って来い。日本で、もういっぺん野球しようなんて思って帰ってくるな!”と。藪は“無茶苦茶言うわ”と言っとったけどな(笑)。より上を目指して向こう行くんやから、片道燃料で行かんかいと。アメリカでとことん勝負したると、野茂やイチローや松井みたいな覚悟を持って行ってほしい。だけど、帰ってくることが決まったんやったら、俺はウェルカムや。(藤川)球児にも去年話しとったのは、お前はいつまでも独立リーグの夢持った若い子たちの中に入ってやる男やないやろと。そこはお前の戦場じゃない。お前の戦場はどこや? 自分の最後の力を試せる所は、やっぱり虎のユニフォームしかないやろと。もう一回、虎のユニフォーム来て、“こらぁ、打ってみい!!”と、あの150キロ以上の真っすぐで空振りを取る。その姿を見せつけて辞めんかいと。虎で生まれて虎で育った人間は、やっぱり最後も、虎で死なんかいと。だから、去年の夏以降は、本当の戦場に戻るための体力と精神力を作っとかんかいと伝えた。(西岡)剛にしても、昨季は野手では一番やった福留にしても、もっとやらなあかん。ケガせずに全試合出る。それが、メジャーから帰ってきて最後のひと花を咲かす選手の基本のラインや」

 15年11月に日本と台湾で開催された野球の国際大会「プレミア12」は、高視聴率をマークし、侍ジャパンに対するファンの関心の高さを再認識させてくれた。川藤氏が言う。

「逆転逆転のゲームが続いて、面白かったな。今回は若手中心のイキのいいメンバーやったけど、みんな、よう頑張っとった。あれを見て、“ああ、あのメンバーに入りたい”と思う人が増えてくれば、野球の底辺がもっと広がるやろな」

 だが、残念ながら、大会は準決勝で好投していた日ハム・大谷翔平を8回で交代させて、ライバル韓国に敗れるという結果に終わってしまった。黒江氏は、この試合の敗因は小久保監督の経験不足だと断言する。「投手交代のタイミングが悪かったと言うような人も多いけど、そうじゃない。おそらく小久保監督は大谷は7回まで、8、9回は則本でいく、と決めてたんでしょう。それでも9回は右と左の2人の投手にリリーフの準備をさせとかんといかん。2点差なんて、あっという間にひっくり返るから。小久保監督は則本と心中しようと考えたんだろうけど、万が一を考えるのが監督の仕事。でも7回までに、ダメ押しのもう1点を取っておれば……。実際に、そのチャンスはあったわけだけど、淡白な攻撃でチャンスを潰してしまっていた。まあ、どちらにしても小久保の若さが出たね」

 江本氏は、もう少し引いた視点から「プレミア12」を斬ってくれた。「WBCは収益のほとんどがMLBとMLB選手会に入る。これに対して、プレミア12は、日本球界の金儲けのためにやってる大会なんですよ。だから、メジャーは協力しない。本気でやってるのは日本と韓国と台湾ぐらいで、本当の意味での国際大会とは程遠い。日本の選手が一生懸命やるのは、メジャーのスカウトが見にくるから必死でアピールしようとしているだけのこと。国と国の代表同士が国旗を背負って戦う、なんて煽(あお)るのはやめてほしいね」

 さて、今季のプロ野球も、キャンプインまであと1か月を切った。新年にふさわしく、ここでは黒江氏に「由伸巨人軍への期待」、川藤氏には「金本阪神への期待」、そして江本氏には「球界への提言」を語ってもらった。

 まずは黒江氏だ。「イライラした昨年とは違って、今年から指揮を執る高橋由伸新監督には大いに期待してますよ。若い監督だけに参謀的な存在が必要だと思うけど、おそらく井端が、そういう存在になるんじゃないかな。川上さん、長嶋さん、王さんというバットマン出身の監督と由伸には、おそらく、似たようなところがあると思う。セオリーはセオリーであるんだけど、それを超えたところで“勘”が働くというかね。本当に期待してるよ」

 次に川藤氏は話す。「カネ(金本監督)は“超変革”をスローガンにして、チームを本気で変えようとしてる。わしは、これに全面的に賛成や。せやけど、早急に結果を求めたらアカン。温かく見守ってやらんとな。カケ(掛布雅之氏)が二軍監督になったことはいいことや。あいつはスターやけど、もともとはドラ6で入ってきた本当の叩き上げ。最高の経験もしとるけど、一番下のドロドロしたことも経験してきとる。今、もがいとる二軍の若い子たちの気持ちや技術、体力を叩き上げて、一軍に戦力を送り届ける責任が、カケにはかかってきたな。カネも一緒や。ドラ4からの叩き上げ。だからこそ、この2人は楽しみなコンビじゃないかと思うんや」

 最後は江本氏に語ってもらった。「どのチームもだいたい、本社から来た球団社長が野球の“や”の字も知らんと選手に偉そうにするでしょ。“選手教育”とか言うが、本当は、そういう連中を教育せんといかん。そういう立場の人にはまず、日本の野球のルール、歴史、文化をみっちりと頭に叩き込んでから仕事に就くようにしてほしい。今は、何も知らない人が、見当外れなことばっかりやってるということが繰り返されるだけだからね。新しい時代に合わせて球界も変わらんといかん」 3人の喝には、球界への深い愛情が溢れている!

プレミア12の敗因から新監督分析まで…球界大物OBが2016年プロ野球をブッタ斬り!!

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