日刊大衆TOP トレンド

「高血圧」はストレッチとツボ押しで改善できる!?

[週刊大衆2017年04月03日号]

「高血圧」はストレッチとツボ押しで改善できる!?

 始めると、生涯続ける必要がある降圧剤の服用。なんとか避ける方法はないものか…。高血圧でお悩みの方、必読!

 厚生労働省が3年ごとに行っている「患者調査」の平成26年のデータによると、総患者数1010万8000人で、第2位の歯肉炎及び歯周疾患の331万5000人のおよそ3倍という、ダントツの1位となっているのが「高血圧性疾患」だ。しかも、前回の調査から約105万人も患者数が増えているというから、まさに“国民病”と言えよう。

 読者の皆さんの中にも、この数年、健康診断の血圧の数値で引っかかるようになり、医師から、「高血圧を放っておくと、心筋梗塞や脳卒中など、死に至る重大な病気のリスクを高めることになります」という話をされ、不安になって降圧剤を飲み始めた、なんて方も少なくないのでは?

 だが、薬剤師の加藤雅俊氏は、降圧剤で血圧を下げる、この一般的な対処法に、「降圧剤での血圧コントロールは、体に起こっている問題の解決にはならないばかりか、症状を悪化させる可能性もありますから、もっと慎重であるべきです」と、警鐘を鳴らすのだ。

「血圧の上昇が、心臓や脳の重篤な病気を知らせるサインだったとしたらどうでしょう。安易に血圧だけを下げて、その原因が見過ごされ、気づいたときには取り返しがつかないほどに症状が進行していたというケースは、実は非常に多いのです。また、薬は全身の細胞に作用しますから、長期の服用によって、心臓や血管、肝臓や腎臓にまで負担をかけることにもなり、さらなる病気のリスクを上げることにもなりかねません」(加藤氏=以下同)

 ならば、病院で「血圧が上がってきています」と言われたとき、我々は、どうしたらいいのだろうか? 薬を飲むことなく状態を改善できる――。それは理想的だが、そんな方法はあるのだろうか?

「まずは自分自身でできることがあるのです」と加藤氏は言う。「私がオススメしているのは、“降圧ツボ押し&降圧ストレッチ”です」

 まずツボ押しだが、「“降圧ツボ”には、押してすぐに脳を介して自律神経に伝わり、血圧をすぐに下げる働きがあります。即効性があるのです」 具体的に、どのツボを、どう押せばいいのか。

「効果的なツボはいくつかあり、著書でも解説していますが、最も簡単で手軽なのは、手の甲にある“合谷”というツボです。親指と人差し指が接する付け根を探り当て、人差し指の骨のキワで少し窪んだ部分です」

 ツボの位置、角度を正確に押すことで、より高い効果が期待できる。「正確な位置と角度で押せていると、ツーンと響くような痛気持ちいい感覚があるので、分かるはずです。力任せに押す必要はなく、骨をただ押すのではなく、骨のキワに指を押し込んで、そこからグイッと骨を押し上げるようなイメージがいいでしょう」

 押すときは5秒かけて口から息を吐きながら、力を抜くときは5秒かけて鼻から息を吸いながら。これを3回ほど繰り返すといいという。

 さらに即効性の高い“人迎”というツボもある。「喉仏を起点として、左右両側の指幅2本分離れたところ。指を押し込んでみると、ドクドクと脈打っているポイントです。人差し指と中指を揃え、中指がツボに当たるようにして、呼吸が苦しくならない程度の力で、合谷のときと同じように、息を吐きながら5秒、吸いながら5秒。これを左右同じように5回ほど繰り返してください」

 朝起きて血圧を測ってみて、今日は高いなと気づいたときや、動悸や息切れがしたり、カーッと火照りを感じたとき、すぐに実践するといいという。「仕事中にイライラした際なども、血圧は上がっているので即ツボ押しをしてください。その場で副交感神経を優位にし、血圧を下げるとともに心身をリラックスモードにしてくれます」

 さらに重要なのは、高血圧体質を根本から治す降圧ストレッチ。「高血圧の根本原因として、肺機能の衰えを見逃してはいけません。人は加齢とともに肺活量が低下し、心臓のポンプ力が下がっていきます。そうすると、心拍数を上げることによって体内の酸素量を安定させようとして、血圧が上がるのです。したがって、降圧ストレッチによって、家事やデスクワーク、猫背で縮こまりがちな肺をダイナミックに動かすことによって、肺活量を復活させることが、血圧を下げることに直結するのです」

 また、運動不足で筋肉に伸縮性がなくなると、周囲を走っている血管を圧迫するようになる。これが血管をカチカチにして、血圧を上げている場合もあるという。「そんな状態のまま、降圧剤を飲み、血管を拡張させようとしても、降圧効果は期待できません。さらに薬の量を増やすことにでもなれば、さまざまな病気のリスクを上げるだけです」

 筋肉と血管の伸縮を繰り返す降圧ストレッチによって、筋肉はスポンジのように、しなやかな状態を取り戻し、血管の圧迫を和らげ、血液がスムーズに流れるようになるのだという。「第一にオススメしたいのは、特に縮こまりがちな胸から腹の筋肉を伸ばして刺激する、“胸のストレッチ”です。両手を背中側で組んで、組んだ両手が下に引っ張られるイメージで、ストレッチします。さらに、組んだ手を、そのままゆっくりと上に上げ、アゴを上げて胸を張り10秒キープ。大胸筋がストレッチされ、肺の周りの筋肉をほぐす効果が上がります」

 日頃動かさない筋肉の代表ともいうべき、広背筋を伸ばす“背中のストレッチ”も効果が高いという。「丸太を抱え込むようにして、前方で両手を組み、背中を丸めることで背中全体を伸ばします。そのとき、手と肘は伸ばさず、両肩を前に出すイメージで、背中全体を伸ばし、10秒キープでOKです」

 こうした薬に頼らない降圧メソッドを知るとともに、血圧に関する正しい知識や情報を知ることも、自分の健康を守るうえで、とても重要だという。加藤氏によると、我々が持つ、血圧に関する多くの誤解や古く誤った情報が、高血圧を国民病たらしめている大きな要因だと言うのだ。

 たとえば、高血圧の原因というと、我々が真っ先に思い浮かべるのは「塩分の摂りすぎ」だが、「塩分と高血圧の関係が最初に問題視されたのは、1961年。50年も前の、ツッコミどころ満載のデータが根拠となっているのです。現在の日本人の食塩摂取量は、1日あたり平均10グラムほど。このレベルでは、塩分摂取と高血圧症に相関関係は見られないという結果が、近年の調査や研究で出ています」

 確かに、塩分摂取量が減っていれば、高血圧患者数も減っていなければおかしいが、冒頭にも言ったように、今も年間100万人単位で増えている。もちろん、塩分の摂りすぎはよくないが、そこまで神経質に減塩を意識する必要はなさそうだ。「塩分を摂って血圧が上がるのは一時的なもの。塩気の強いポテトチップスをたくさん食べると、喉が乾いて水分をたくさん取りたくなるように、人間の体には体内の塩分濃度を調整し、余分な塩分を排出する仕組みが備わっているのです」

 ただ、どんな塩を摂るか、については注意が必要だという。「気をつけていただきたいのは、いわゆる食卓塩に多い“精製塩”。その他の“食塩”や“粗塩”には、主成分となる塩化ナトリウムの他に、塩化カリウム、マグネシウム、カルシウムなど複数のミネラルが含まれているのに対し、精製塩は、塩化ナトリウムの含有量がなんと99.9%以上。ナトリウムには筋肉を収縮させる働きがあり、血圧を上昇させてしまいます。そのため、余分なナトリウムを排出してくれるミネラルであるカリウムが必要なのです」

 問題のある精製塩の存在の背景には、71年に施行された「塩業の整備及び近代化の促進に関する臨時措置法」があるという。「民間企業が独自に塩を精製したり、海外から輸入することを禁じたもので、この法律によって日本では塩化ナトリウム含有量が99.9%以上である精製塩以外の塩を生産することが、事実上不可能となったのです。80年代後半から徐々に自由化され、02年に完全に自由化されましたが、それまでの数十年、我々は精製塩を摂らざるをえない環境にあったのです。これが、高血圧を国民病にした一因ではと、私は考えています」と言うから、驚きとともに怒りを禁じえない。

 これを機に、血圧に関する正しい知識と情報を、そして、降圧ツボと降圧ストレッチをマスターし、健康で長生きを目指そう。

「高血圧」はストレッチとツボ押しで改善できる!?

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.