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元SMAP、ローラ、のん…「芸能界奴隷契約」ブラック実態

[週刊大衆2017年10月02日号]

元SMAP、ローラ、のん…「芸能界奴隷契約」ブラック実態

 所属事務所とタレントたちのトラブルが後を絶たない昨今。ついに内閣府の外局が、水面下で調査を開始!?

■香取慎吾、草なぎ剛、稲垣吾郎のジャニーズ退所騒動は一応決着したが…

 独立問題で解散に追い込まれたSMAPの元メンバー、稲垣吾郎(43)、草なぎ剛(43)、香取慎吾(40)の3人が、9月8日、ジャニーズ事務所を退所し、騒動に一応のケリがついた。ところが今、芸能事務所の経営陣は戦々恐々としているという。「所属タレントの移籍や独立を阻んできた芸能事務所に、この秋、公正取引員会(以下、公取)のメスが入ろうとしているからです。芸能事務所に公取の調査が入れば史上初。そのキッカケがSMAPの解散騒動だったといわれているんです」(芸能プロ関係者)

 公取とは、内閣府の外局として内閣総理大臣の所轄の下に設置される合議制の行政委員会のこと。自由主義経済を守り“経済の憲法”といわれる独占禁止法を運用するために、職権を行使する機関だ。日本を代表する大企業にも容赦なく切り込み、違反があれば刑事告発もするため、各企業からは鬼よりも恐れられる存在なのだ。

■SMAP解散騒動の謝罪会見が一因

 さて、2015年暮れに勃発したSMAPの解散騒動は、1月18日の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で、5人全員が視聴者に生で謝罪メッセージを送り、いったんは収束した。「SMAPは国民的大スター。謝罪会見での5人の顔つきが公取関係者の目に止まったと噂されています。5人の表情は誰が見ても、事務所に“言わされて”いる感がありあり。公取関係者は、芸能人の独立を阻んでいる背景に奴隷的契約の存在があるとみて、それが独占禁止法に違反していないかどうか、芸能界全体を調査する一因となったと聞いています」(前同)

 これまでにも、奴隷契約に代表される芸能界のブラックな体質が問題になったことはあるものの、たいていタレント側が泣き寝入りするしかなかったという。「ある大手芸能事務所系のプロダクションに所属するモデルの場合、契約事項になかった仕事をやらされ、辞めたいと言うと“くそ女”呼ばわりされた。さらに、暴力まで振るわれ、彼女の嫌がる仕事をどんどん入れられ、逆に給料が減らされたそうです」(芸能記者)

■「能年玲奈」は本名なのに「のん」に改名

 昨年、所属事務所からの独立を巡り、世間を騒がせた女優の能年玲奈(24)の場合、芸名「能年玲奈」を使う際には事務所の許可が必要と通告された。そこでやむなく芸名を「のん」に変えたが、「能年玲奈」は彼女の本名。一部のファンからは、「名前まで奪うとはヒドい!」という批判が噴出した。

■週刊文春に「10年奴隷契約」と報じられたローラ

 続いて今年の6月には、人気タレントのローラ(27)の独立騒動が勃発。まず、彼女がツイッターで<黒い心を持った人とは絶対に一緒にいたくない>などと所属事務所を批判。その後、週刊文春に「10年奴隷契約」と報じられ、その契約の内容に注目が集まった。「ローラは2010年から10年間にも及ぶ長期契約を結ばされ、満了を迎えても自動的に更新され、事務所の了解がないと契約解除ができない内容だったといいます。また、契約終了後も2年間は芸能活動ができないと契約書に書かれているそうです」(女性誌記者)

 こうしたブラックすぎる芸能界の体質を支えてきたのが、くだんの「奴隷契約」なのだ。ある司法関係者が本誌に、こう打ち明ける。「公取で問題となるポイントは2点。まず、タレント側から所属契約を解除できないこと。それから、競業避止義務といって事務所を辞めた後の一定期間、芸能活動を禁止していること。芸能事務所が優越的な立場で、そうした契約をタレントと結んでいたら、独占禁止法が禁じる優越的地位の濫用にあたります」

■芸能事務所のブラック実態に公正取引員会のメスが!

 いわば奴隷契約を強いる一部の芸能事務所は、その“2点セット”を伝家の宝刀にして、芸能人の移籍を阻んでいるという。この問題に詳しい弁護士の弓田竜氏は「芸能人の独立問題が実際の裁判になった事例もあります」として、こう続ける。「芸能事務所(原告)と日本武道館で単独ライブを行ったこともある歌手(被告)との間で争われました。被告の歌手は事務所と2年の専属契約を結んでいましたが、1年を過ぎて契約解除を申し出たんです。問題は、その契約が労働契約であるか否か。この東京地裁の判決では、歌手と事務所の間で結ばれたのは、労働契約だと認められたんです。労働基準法に則れば、契約開始から1年を経過して以降、労働者である歌手は経営者に申し出ることによって、いつでも辞めることができるんです」

 つまり、いくら奴隷契約で武装しても裁判になると、事務所側の敗訴が濃厚なケースもあるということだ。「競業避止義務もしかりです。一般的に言うと、最近はそれが認められないケースが増えています」(前同)

■裁判で勝訴しても、干されないかどうかは別問題

 こうなると、公取の登場を待つまでもないように思えるが、弓田氏は続ける。「ただ、裁判で芸能人の権利が認められ、移籍なり独立なりが成立したとしても、その後、仕事があるのかどうか、つまり、干されないかどうかは別問題です」

 そこで思い出されるのは前述した、のん(能年玲奈)のケースだ。「彼女は独立騒動後、地上波に出られない状況が続きました。事務所はまったく動いていないのに、民放各局が“忖度”したからだといわれます。ところが、昨年12月21日放送のNHKの『あさイチ』に彼女が出演したんです。もちろん、NHKには彼女を起用した朝ドラ『あまちゃん』が大ヒットした事情もあるんでしょうが、放送関係者の間では“さすが公共放送”との声が上がりました」(前出の芸能記者)

 では、なぜ一部の芸能事務所の“ブラック体質”は改まらないのか。芸能評論家の三杉武氏は、こう言う。「ダイヤの原石も磨かなければ、あくまで原石。芸能事務所は原石が輝くまで、家賃などの生活費、衣装代、レッスン代などを“先行投資”として負担しています。移籍を簡単に認めたら、懸命に原石を磨き、育成しても、給料がいいという理由で一部の大手事務所に人材が集中してしまう。それはそれで問題なんです」

 多額の資金を投じ、タレントの卵を原石から育てる芸能プロダクション側の主張もよく分かる。しかし、最近は、ネット時代の到来で芸能界も自浄作用が働き出したという。「芸能事務所が非道な行為を働けば、ネットで炎上し、テレビ局やスポンサー筋にファンから抗議が殺到するんです。そういう事情もあり、芸能人の契約問題は改善される方向へ進んでいますし、公取の調査が、その動きに拍車をかけることになると思います」(前同)

■松本人志や小栗旬がタレントの労働組合について言及

 この状況で予想されるのが、芸能人たちの“新たな動き”だとされる。その筆頭に立つのでは、とささやかれるのが俳優の小栗旬(34)だ。「彼は、山田孝之(33)、綾野剛(35)ら、人気俳優たちの中で兄貴的な存在として認められています。そんな小栗の念願はアメリカ芸能界のような芸能人の労働組合設立だといわれています」(前同)

 事実、小栗はかつて、雑誌『クイックジャパン』のインタビューで、〈誰かに殺されるかもしれないというくらいの覚悟で戦う〉と宣言している。さらに、「今年2月、ダウンタウンの松本人志(54)も、タレント組合の必要性について公に言及したんです。日本芸能界の発展のために、大手芸能プロ側と芸能人側の両者の意向を組む形で、もし仮に若手俳優界の実力者である小栗と、お笑い界のトップである松本が同時に動き出すようなことがあれば、芸能界に大きなうねりが生まれるのは間違いないですよ」(同)

 “公取ショック”に見舞われそうな芸能界が今、変わろうとしている!

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