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第5回 東京の"畑=HATAKE"を守る野菜の魔術師はイケメンシェフだった-神保佳永さん

2014-05-16

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東京・青山-。ファッション発信の地として知られる表参道や骨董通りにはお洒落なブランド店が建ち並び、カフェや有名レストランも軒を連ねる。
そんな東京の流行の発信地に"畑"があると聞いて、興味津々な私は早速伺ってみた。
案内され階段で地下に降りると、エントランスの両脇に"畑"が! 野菜たちが出迎えてくれた。こんなお洒落なレストランと畑が青山にあったなんて-。
店内は広く60席はある。
壁には野菜の絵が飾られていた。
そんな畑の主人は個室で私を待っていてくれた。
「いらっしゃいませ」
出迎えてくれたのは、若くてイケメンなシェフ、神保佳永さんである。
「HATAKEへようこそ」
「お店の名前も畑=HATAKEなんですね~?!」
「そうなんですよ。私は、東京、しかもファッション発信地であるここ、青山に畑を作りたいと思って店名もHATAKEにしたんです」


お父様がイタリア料理のシェフだった事から、神保さんも子どもの頃から味覚は肥えていたと言う。しかし、主食は肉で野菜嫌いだったそうだ。
高校を卒業して辻調理師専門学校に進学。卒業してから都内のレストランに就職。
「最初は本当に厳しかったです。多少の覚悟はしてたんですが、やはり大変でした(笑)」
「具体的に何が大変でしたか?」
「そうですね。朝は早いですし、休憩もなかったんです。ですから1日17~18時間位は働いてましたね。プロとして働くと言うことは、本当に甘いもんじゃないと実感しました。でも、どんどん楽しくなってきました」


神保さんは、約12年間の修業を経て独立を果たす。
「独立した時のお気持ちは?」
「本当に嬉しかったですね。自分がやりたいこと、思い描いていることをすぐに形に出来る喜び。作りたい料理が作れる楽しみもありましたしね」
「独立して逆に大変だったことはありますか?」
「東京の青山にお店を出すにあたって、シェフだけではなく経営者としての目線で物事を考えなければならないので、資金をどうするか、設備投資や演出する空間をどう作るか、音響、そして水回り、すべてを考えなければならないので最初は本当に大変でした。あと青山にお店を出したのは、たまたまテナントが空いていたので縁だとは思っていますが、やはり人脈や資金などトータルに考えなければいけないので大変でしたね」
「お店はここ青山だけですか?」
「新宿の伊勢丹本店の地下2階にもあります」
「新宿伊勢丹ですか?」
「はい。新宿にも畑があります(笑)」
「なるほど。では、神保さんにとって"東京"で生きるとは?」
「人生を賭けること!だと思います」
「東京の印象は?」
「東京と言っても、やはり地方の人も多いですからね。東京も東京出身者だけでは成り立たない。日本全国の人達が支えている街だとも思うんです。地方の人達の考え、思い、目が東京に集まります。食も地方の食材で成り立ってますね。地方が過疎化すると農業を継ぐ人がいなくなり、食材がなくなってしまいます。だから、私は地方を応援したいと思っています。実は東京に畑を持ちたかった理由も、そこにありました」
神保さんは、「野菜」を考える時、生産地、生産者、季節、旬、そして畑をトータルに考えると言う。そこまで掘り下げて野菜に対してアプローチしているのだ。神保さんは、1年間、農家に通い、農家の苦しみや大変さを体験した。茨城県出身の神保さんは、東京を「第2の故郷」と語る。


「これからの夢はなんですか?」
「今以上に食育活動をもっとしていきたいですね。それと、20席位のこじんまりとした環境重視のレストランを出したいです」
「食育活動?」
「はい。東京に店を出すことは、東京に貢献することだと思っています。お店が青山にあるので、ここ青山に貢献したいと思っています。すでに、港区の小学校で"食と環境を学ぼう"をテーマに、授業に組み込んでもらい、農家、流通、栽培方法等を生徒さんと一緒に学んでいます。野菜が育つ環境を見てもらい、興味を持ってもらいたいんです。そうすれば野菜の好き嫌いも減ると思います」


「野菜にとてもこだわりを持っていらっしゃるんですね」
「そうですね。実は東京に育つ、旬の野菜があるんです。そんな東京の美味しさを、たくさんの人たちにこれからもっと知ってもらいたいし、守っていきたいんです」
「東京の美味しさ?」
「はい。江戸東京野菜をご存知ですか?」
「はじめて聞きました」
「小松菜や亀戸大根、馬込三寸人参など、東京の地名がついてる野菜があるんです。そういった伝統野菜を復活させる動きがあるんですが、それをずっと応援しています」
1つの野菜から何十種類もの料理を作れちゃう神保さんは"野菜の魔術師"と言われている。

「最後に野菜に関して何かエピソードはありますか?」
「先日、お店で結婚式を開いたんですが、新郎新婦さんには内緒で、実家のお祖父様、お祖母様の農家で採れた野菜を調理してサプライズでお出ししたんですよ。それを伝えた瞬間、新郎新婦のお二人は涙を流しながら食べてくださったんです。その様子を見た時、私も胸が熱くなりましたね」



野菜、畑にもドラマがある!
東京の"畑=HATAKE"には、今日も新鮮な野菜を食べに、たくさんの人々が足を運んでいる。


HATAKE AOYAMA 107-0062
東京都港区南青山5-7-2-B1

http://www.hatake-aoyama.com/


寺西一浩(てらにし かずひろ) プロフィール
1979年10月2日生まれ
3歳で、女優・山岡久乃に見初められ子役として活動。慶應義塾大学法学部卒業。慶應大学在学中に出版したエッセイ『ありがとう眞紀子さん』が話題となり文壇デビュー。
その後、24歳の時、業界最年少で芸能プロダクション、株式会社トラストミュージックエンタテインメント代表取締役に就任し島倉千代子歌手生活50周年事業を成功させる。
その後は、小説家、プロデューサーとして活躍。著書に、「クロスセンス」「新宿ミッドナイトベイビー」「女優」、世界初電子書籍連載小説「Mariko」を配信。
2011年、「女優」が映画化されるにあたり、自身が監督デビュー。
「女優」は、第15回上海国際映画祭正式招待作品に選ばれ主演・岩佐真悠子とレッドカーペットを歩く。また、第25回東京国際映画祭、東京中国映画週間特別上映作品に選ばれ開幕式でグリーンカーペットを歩き話題となる。2013年、映画「東京~ここは、硝子の街~」を監督・脚本・プロデュース(出演:中島知子、田島令子他)。日本最大級の男性ファッション&音楽イベント「東京ボーイズコレクション」を大原英嗣氏と共に主催。ゴールデンバード賞主催。2014年、「新宿ミッドナイトベイビー」が映画化決定。


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