75歳以上の高齢ドライバーの数は590万人(2020年末)。2010年から約100万人増え、今後も増加が見込まれる。
「交通事故は免許を取りたての16〜19歳が最も多く、30~74歳までは横ばいに近いが、75歳以上から事故率が再び上昇します。事故件数そのものは減る一方で、死亡事故に限っていえば、75歳以上の事故率は高い。74歳以下が免許保有者10万人あたり4.37件であるのに対し、75歳以上で5.64件、80歳以上で7.83件と跳ね上がります」(全国紙社会部記者)
こうした状況に対応すべく、5月13日からは改正道交法が施行される。
「まず、運転免許の更新時に、70歳以上のドライバーは高齢者講習を、また、75歳以上は、それにプラスして、認知機能検査が課される点は、従来と同じです」(モータージャーナリスト)
過去約3年の間に無違反だった75歳以上の高齢ドライバーは、まず30分程度の認知機能検査を受ける。
そこで「記憶力、判断力に問題なし」であれば約2時間の、「少しの低下」と判定されれば3時間の高齢者講習を受け、更新手続きに進める(ただし、追加の検査を含め、認知症と判定されれば、免許の停止または取り消しとなる)。