■「アクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故の約9割が高齢者」

 これに加え、今回の改正により、信号無視や逆走など、11類型の違反をした後期高齢者ドライバーは、認知機能検査に進む前に、「運転技能検査」が課されることに。該当者は、運転免許試験場や指定の教習場で、実車試験に合格しなければならなくなった。

 交通ジャーナリストの今井亮一氏が、こう指摘する。

「アクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故が多発していますが、これは約9割が高齢者の方です。中には認知症の方も含まれていますから、そういう面での対応は期待できるでしょう」

 気になる運転技能検査の試験内容について、現状では警察庁から明確な発表はなされていない。実際に実車試験を行う、都内の大手教習所に問い合わせると、「免許更新をする75歳以上の人で、過去に違反履歴があるのは10%程度だと予測されています。試験項目は通常の右左折、一時停止、クランク、車線変更などで、85%くらいまでが合格するんじゃないでしょうか。免許取得に比べれば、やさしい試験です」

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