死去・仲本工事さん、立川談志も認めていた「才能」――志村けんと加藤茶「2人の天才」を引き立てたザ・ドリフターズ「躍進」の立役者!の画像
仲本工事さん   撮影/弦巻勝

 日本芸能史を代表する伝説的なグループ、ザ・ドリフターズ。メンバーの仲本工事さんが10月19日、急性硬膜下血腫のため息を引き取った。享年81歳だった。仲本さんは18日、神奈川県横浜市西区内で交通事故に遭い、治療を受けていたが回復は叶わなかった――。

「仲本さんはドリフが語られる際、名前が出ることは少ないですよね。 “カトちゃん”こと加藤茶さん(79)や志村けんさん(享年70)、高木ブーさん(89)。役者としても大活躍した“長さん”こといかりや長介さん(享年72)や荒井注さん(享年71)といった個性豊かなメンバーの集まりですからね。しかし、仲本さんはドリフには欠かせない“立役者”でした」(夕刊紙記者)

 仲本さんでとくに有名なのは、「体操のお兄さん」をはじめとした、学生時代に体操選手だったキャリアを生かした芸。抜群の運動神経から繰り出されるバク転やバック宙は40代になっても衰えることがなかった。

「仲本さんはドリフにとって決して欠かせない存在でした。いろいろな役をコントでやったり、いわゆる“裏回し”ではないですが、周囲を引き立てる、盛り上げる能力に長けていましたよね」(前同)

 高木は、2020年10月6日付のWEBメディア『介護ポストセブン』で仲本さんをこう評していた。

《仲本は、ドリフの中で「真面目役」をきっちり務めてた。眼鏡だって役作りで付けてたし、そういう真面目なキャラクターが似合うことを自分でもわかってたんだよね。あえて一歩引いて、加藤や志村につなげることで、ドリフ全体の笑いを大きくしてた。

 長さんは自分の本の中で「(仲本はやればできるヤツだけど)めったなことではやる気になってくれなかった」なんて書いてたけど、そんなことはない。たしかに、やる気が顔に出づらいタイプではあるけどね。ま、僕に言われたくないかもしれないけど。》

  1. 1
  2. 2
  3. 3