■「ノーロープ有刺鉄線電流爆破超大型時限爆弾デスマッチ」で!
その頃、引退から復帰した大仁田氏は日本でFMWを旗揚げして、デスマッチのカリスマになっていた。
93年5月5日、大仁田氏はテリーを招聘。川崎球場で「ノーロープ有刺鉄線電流爆破超大型時限爆弾デスマッチ」を戦った。
「FMW旗揚げの際にメッセージをくれたテリーの招聘は一つの目標でした。4年たち、団体の力がついてからオファーしたら、二つ返事でOK。試合には勝ちましたが、彼を超えることは一生、できないなと思いましたね」(大仁田氏)
■いつでもリングに上がれるぞ!
2021年に、介護施設への入所が伝えられたテリー。大仁田氏は、テキサス州ダラスでテリーとのサイン会を計画していたという。
「昨年4月、電話でテリーと話したら“なんで日本に呼ばないんだ!”と叱られました(笑)。体調を尋ねると“いつでもリングに上がれるぞ!”と答えてくれて、“昔、600ドルで売った俺の車にまだ乗ってるのか?”なんて冗談も。元気だったのに、まさか……」
テリーは17年(73歳)まで、リングに上がり続けた。
「NWA王者も戴冠した超一流ながら、ベテランになってからもデスマッチで血だらけに。晩年に空中で1回転するムーンサルトプレスに挑戦するなど、その生き様は、まさに生涯現役でしたね」(専門誌記者)
荒馬よ、永遠なれ。